【現代医学と歴史】狂犬病がヤバイ! 日本では西暦717年から発症記録あり! もし噛まれたらリアルバイオハザードだった (2/5ページ)

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・不安感や恐水症状も現れ最後は呼吸筋の麻痺で死亡
狂犬病ウイルスは、まず傷を受けてから発症まで、噛まれた部位に依存します。そこから先は脳への距離が影響し、たとえば傷口が顔など頭に近い部位ですと発症まで短く(2週間程度)、足先のように頭部から遠い場合は潜伏期が長く(数ヶ月)なります。

症状は風邪に似ており、噛まれた部位の痒みに続き、不安感や水を怖がる恐水症状が出現します。なぜそんな状態に陥るかというと、液体を飲みこむと喉の筋肉が痙攣し、ものすご~く痛いため水を極端に怖がるようになるのです。そして、その後は興奮や錯乱、麻痺などの神経症状が出現。数日で麻痺が進行し、昏睡状態となって最後は呼吸筋の麻痺で死に至ります。

19世紀のアメリカで「エイダ・クレア」という女優さんが狂犬病で亡くなった記録が残っています。彼女は1874年1月30日、代理人の事務所で飼い犬に顔を噛まれる事故に遭い、一時は傷が回復して舞台に復帰予定となったのですが、3月2日に狂犬病を発症、3月4日に亡くなってしまいました。潜伏期は約1ヶ月、発症から死亡まで2日と典型症例ですね。

これに対し、狂犬病のワクチンは1884年にパスツールが開発しました。狂犬病ワクチンは噛まれた後でも発症前であれば効果を発揮するのですが、これを見出したのもパスツール。さすが「近代細菌学の開祖」と呼ばれるだけあります。

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・其れ狂犬有らば所在殺すことを聴せ
日本史における最古の狂犬病記録は、717年に発布された『養老律令』 にあります。「其れ狂犬有らば所在殺すことを聴せ」。

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