金正恩本当の狙い! 北朝鮮が世界を破滅に導く「水爆」カード (2/3ページ)
自衛隊は同時大量発射やMIRV、ましてやEMPに、なす術がありません」(ミサイルに詳しい大学教授)
今回の『火星12』の軌道をそのまま5000キロまで伸ばすと平壌国際空港からはミッドウェー島北方500キロ付近の海域となり、7000キロまで伸ばすとハワイ諸島北方1000キロメートル付近の海域となる。
つまり、これは北朝鮮の対米本土攻撃のエスカレーション戦略の一環と捉えることができ、今後も北朝鮮がこの軌道を使用する可能性は十分にある。
太平洋上に落下する軌道で今後も『火星12』や『火星14』が発射された場合、日本への被害はゼロか、あるいはごく軽微だ。日本はMIRVを使うには近過ぎるから、日本にとっての現実的な脅威は、より射程の短い短距離ミサイルの『ノドン』ということになる。
「現状のミサイル防衛(MD)体制は、迎撃ミサイル『SM3』を搭載したイージス艦4隻と全国の17高射隊に配備された地対空誘導弾『PAC3』による二段構えですが、北朝鮮が同時に大量のミサイルを発射したら、すべてを迎撃することは困難です。北朝鮮は『火星12』の発射に当たって『恥ずべき韓国併合条約から107年にあたる29日に日本人を驚愕させる大胆な作戦を立てた』とも述べ、日本にも警告を発している。さらに『今後、太平洋を目標とする弾道ミサイル発射訓練を多く実施して、戦略兵器の戦力化を積極的に進めなければならない』と語ったことから、米朝のチキンレースを一度クールダウンさせる落としどころとして“日本攻撃”という切り札を使うことは十分にありえます」(前出・軍事アナリスト)
日本のMD体制には、技術以上に厄介な問題が横たわっている。
ノドンが日本に飛来した場合、論理的には自衛権を発動することは可能だ。しかし、これまで領海に進入してきた船舶や防空識別圏に進入してきた戦闘機などには対処してきたが、弾道ミサイルに関してはまだ規定がない。
「そもそも自衛隊は米第7艦隊の護衛訓練しかしていないのが実情です。加えて日本が防衛上必要とする兵器を、米国は持たせてくれません。領空侵犯機に対して『F15』がスクランブルを掛けますが、空対空ミサイルは積んでいないので、敵機が本気で攻撃の意思ありと判明すれば体当たりしかない。まあその前に撃墜されますがね。