北朝鮮「水爆」実験が引き起こす“聖地”白頭山大噴火と大地震 (2/2ページ)
中国は、これ以上同じ場所で核実験を行えば、山そのものが陥没して放射性物質を放出する危険があると警戒を強めています。一方、白頭山は約1000年前に人類史上最大級の噴火を起こした火山で、吹き飛ばされた灰や岩石は遠く日本まで到達したといわれていますが、その実態についてはほとんど分かっていません」(サイエンスライター)
韓国気象庁の発表では、核実験の規模はマグニチュード4.4。ウィーンに暫定事務局を構える包括的核実験禁止条約機関の国際監視システムによれば、世界100カ所以上の地震観測所が先の6回目の核実験で発生した地震波動を観測したという。また、連動して起きる大地震も危惧されている。
今回の水爆実験は、それほど巨大かつ深刻なものだったのだ。
もし白頭山が噴火したとすれば、どんな惨状が人類を襲うのか。
「日本編纂の『日本紀略』によれば、今から1124年前の寛平5年(893年)に大噴火したとなっています。何しろ頂上に直径約4キロメートルのカルデラ湖が形成されたほどの大噴火ですから、その火山灰は約1100キロも離れた日本に降り注ぐほどでした。ひょっとすると、複数回、数年にわたり大噴火が繰り返されたのかも知れません。英ロンドン大学のハモンド博士は、その被害はこれまで考えられていたよりもはるかに大きかったと指摘しており、当時の噴火は最大で4500万トンもの硫黄を大気中に放出したと推察しています。同規模なら地球上の生命は壊滅的な被害を受けることになるでしょう」(地震学者)
欧州では2010年に北アイスランドにある火山が噴火し、大量の火山灰の影響から欧州航空会社が飛行中止に追い込まれた。
「白頭山の噴火は、核爆発を凌ぐエネルギーが外部に流出するため、コンピューター関連機材が使用できなくなります。数年は極東アジア周辺の飛行は困難です。多くの農産物の被害も出るので、食糧危機ばかりか、北朝鮮の国民は食糧を求めて韓国や中国の国境に殺到するでしょう。3代続いた金王朝は白頭山が噴火した日を期して、自然消滅することになるのです」(前出・ウオッチャー)
白頭山は中朝国境にあり、標高は2744メートルで朝鮮半島では最高峰だが、それ以上に朝鮮民族にとって特別な山だ。民族の祖である檀君の出生地とされるからだ。韓国国歌の冒頭にも登場するが、北朝鮮の場合、この山を金日成主席の一族を神聖化するための“舞台装置”として利用し「白頭山の血統」なる奇怪な神話を創作し、金ファミリーを神聖不可侵なものとした。
「北朝鮮は白頭山への崇拝を背景に『だから朝鮮半島を金一族が支配しなければならない』という飛躍した思想を掲げ、朝鮮統一を実現するために核・ミサイル開発を急いでいるのです。その結果で白頭山の噴火を誘発し『白頭山血統』を途絶えさせることになるとしたら、何とも皮肉ですね」(国際ジャーナリスト)
金正恩は、わが矢でわが身を滅ぼすかもしれない。