初めてのおむつ選びのポイント〜素材・枚数・サイズなどの基礎知識〜

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初めて赤ちゃんを迎えるとき、どんなおむつを選べば良いか、分からない方もおられると思います。



おむつの素材・使用枚数・サイズなどの知っておきたい基礎知識や、気になる赤ちゃんのおむつにによる肌トラブルを、医師が丁寧に解説します。






おむつの基礎知識

おむつの準備



素材

紙と布タイプのおむつがあります。



購入場所

・ドラッグストア


・ベビー用品店


・インターネット


・ネットスーパー


など



1日の使用枚数

大きい生理用ナプキンのようなものです。紙おむつは使い捨てで、新生児のときは1日10枚ほど使用します。



サイズ

新生児(SS)→S→M→L→ビッグサイズなどとなっており、成長に合わせてサイズアップしていきます。



サイズが大きくなると、紙おむつは1パック当たりの値段は変わらず、枚数が減っていくので、1枚当たりの値段は高くなっていきます。




おむつのサイズアップのタイミング

赤ちゃんの成長



各サイズの対象となる体重がパッケージに書いてありますが、重複が大きく、どのタイミングでサイズアップするかは迷うところです。



サイズアップの目安

お腹周りのテープがきつくなってきたり(テープ止め位置の目盛りが一番外側になった時)、背中側からうんちが漏れることが多くなったら、一段階大きいものに変えてみるのが良いかもしれません。



月齢別のサイズ変化

・Sサイズ:生後1カ月から3〜6カ月頃まで


・Mサイズ:3〜6カ月から15カ月頃まで




テープタイプとパンツタイプの違い

各社テープタイプとパンツタイプがあり、パッケージに表示があるのですが、見慣れていないと表示が見つけにくく、注意しないと買い間違うことがあります。



テープタイプ

テープタイプのおむつ



生理用ナプキンが大きくなったようなものの端に接着テープがついており、赤ちゃんの胴回りでテープを止めるようになっているもので、新生児サイズはテープタイプになります。



パンツタイプ

パンツタイプのおむつ



パンツの形をしており、パンツを履かせるように足を通すものです。



動き回る赤ちゃんにはパンツタイプの方がはかせやすいと感じる方もおられ、ハイハイやつかまり立ちができるようになった頃からパンツタイプに切り替えることがあります。



パンツタイプ自体はSサイズから製造されていますが、だいたいMサイズぐらいでパンツタイプを使い始めることが多いでしょう。



Lサイズになってもテープのほうが使いやすいという方もおられます。値段はパンツタイプの方がわずかに高いです。




初めての赤ちゃん用に用意するおむつのストック量

おむつの買い置き



生まれてくる赤ちゃんのためには、新生児サイズを2パック(1パックに90枚ほど入っています)と、Sサイズを1パック用意しておけばよいでしょう。



新生児サイズが使える時期は短く、使い切ってもまだSサイズが大きいようならもう1パック買えばよいでしょう。大きすぎても体との間にすき間ができて漏れることがあります。




おむつメーカーを選ぶ判断基準

おむつメーカー各種



様々なメーカーがおむつを販売しており、どれにしようか迷うと思います。地域によって値段に差があり、「うちの近くのドラッグストアでは、このメーカーが特売になりやすい」といったこともあります。



できれば各社の製品を少しずつ詰め合わせたお試しパックなどがあればいいのですが、そういった製品はないようです。



各社「漏れにくい」「蒸れにくい」「肌にやさしい」「体にフィットする」ことを売りにして製品開発を行っていますが、紙の質感やテープの硬さに若干の違いがあります。



初めは産院で使用していたメーカーのものを使用し、各社それぞれ試してみて、好みのものを見つけるのがよいかと思います。




布おむつって正直どうなの?

布おむつ


布おむつとは、木綿の布を股間にはさみ、防水のおむつカバーで覆って固定するというものです。



メリット

■ 愛着形成に役立つ


「おむつが濡れて気持ち悪い→大人がおむつを変えてくれて気持ち良くなった」という体験を繰り返すことが、大人との愛着形成に役立つのではないかとか言われています。



■ おむつ外れを容易にしやすい


おむつが濡れた感じが分かりやすい方がおむつ外れを容易にするのではないかとも言われており、布おむつを使用する方もおられます。


あえて布おむつをさせるという保育園もまだ多くあります。



■ エコで経済的


汚れたおむつを回収し洗濯する業者も存在し、一旦買い揃えれば、紙おむつのように製品を買い続ける必要もなく、エコで経済的であるとも言えます。



デメリット

■ 不快感が強い


水分をせき止める機能はおむつカバーが担うことになりますが、濡れた内側はびしょびしょになり、不快感は紙おむつより強いです。



■ 手間がかかる


汚れたおむつを洗濯する必要があり、漏れて服まで汚れることも多く、洗濯に要する水道代や手間も考える必要があります。




おむつの替え時はどう判断する?

おむつの替え時



紙おむつ

製品表面に黄色い線が書かれていて、濡れると水色に変化し、濡れたことを知らせてくれます。



おしっこの場合、必ずしも塗れたらすぐ替える必要はありませんが、うんちをしたら毎回替えましょう。



布おむつ

30分から1時間おきぐらいに、おむつに触れて濡れているか確認するなどして交換する必要があります。




おむつで気をつけたい赤ちゃんの肌トラブル

おむつかぶれ



おむつかぶれ

■ 原因


尿や便は皮膚にとっては異物です。特に便はアルカリ性の腸液を含むため刺激が強いです。



排泄物自身が刺激になるだけではなく、きれいに拭き取ろうとして、おしりふきやガーゼでこすり過ぎることもオムツかぶれにつながります。



■ 排泄物の対処法


・尿


おしりふきで拭く必要はなく、気になるようなら濡らしたティッシュなどで、こすらず押さえるようにします。



・便


便が性器回りまで付着している場合は、ざっと拭き取ったあと、洗面器にお湯を入れたもので下半身だけ洗うと良いでしょう。



石鹸をつけてごしごし洗うのではなく、水の中に入れて指でもみ洗うか、シャワーの弱い水圧だけで流します。肛門回りの皮膚に白色ワセリンなどを塗って膜を作っておくと、便が落ちやすく、かぶれを防いでくれます。



細菌感染

おむつかぶれがひどく、真っ赤になっている場合は、弱った皮膚にカンジダ菌や細菌の感染を起こしている場合があります。



この状態で市販のステロイド薬を使用すると悪化します。皮膚科で相談してください。




おむつを卒業する時期はいつ?

トイレトレーニング



おむつを卒業するためには、トイレに行きたいという意志を伝えることができ、尿意・便意を感じる神経回路ができ、座って用を足す筋力が付いている必要があります。



よくある流れ

■ 2歳頃


尿意便意を伝える訓練をし、トイレやおまるに座ってみる。



■ 3歳〜4歳頃


昼間のオムツを卒業する。



■ 小学校入学頃


夜間のおねしょもなくなる。



注意点

個人差も大きく、一旦トイレでできるようになったのに失敗が多くオムツに戻るということもあります。




最後に医師から一言

生まれたての赤ちゃんとおむつ



おむつは生まれたその日から赤ちゃんが必要とし、3歳頃まではお世話になるものです。



ストックを切らさないように調達したり、ごみの量が増えたりと大変ですが、上手に乗り切っていきましょう。



(監修:Doctors Me 医師) 



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