部屋のレイアウト・コーディネートのコツ! すぐ真似できる簡単テクニック

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部屋のレイアウト・コーディネートのコツ

インテリアのレイアウトやコーディネートの方法は、部屋の広さや形・環境・建物のつくり・ライフスタイルなどの条件によって大きく変わってきます。「こんな部屋にしたい」という理想はもちろん、まずは冷静な目で自分の部屋の特性やライフスタイルを確認することも大切。今回は部屋のタイプ別に、インテリアレイアウト・コーディネートのコツやポイントをご紹介します。

■部屋のタイプ別レイアウト・コーディネートのポイント

部屋をレイアウト・コーディネートする際、最も重要になってくるのが部屋のつくり(間取り)と広さ。キッチンが独立している場合とそうでない場合は、おのずとレイアウトが違ってきます。また、部屋の広さが充分にある場合はレイアウトやコーディネートの選択肢が広がりますが、狭い部屋では選択肢が狭くなってしまうでしょう。このようなことを念頭に起きながら、自室に最適なインテリアレイアウト・コーディネートの方法を模索してみてください。

<1Kの部屋のレイアウト・コーディネート>

1Kの部屋では独立したキッチン(キッチンと居室との間に間仕切りドアがある)があり、居室の広さは6帖程度の部屋が多いでしょう。6帖の広さは、家具を置く前は充分な広さがあると感じます。しかしいざ家具を置いてしまうと、かなり狭いと感じるのではないでしょうか。特に家具の中でも大きな割合を占めるベッドを置くと、スペースが半減したかのような感覚になります。もちろん実際には、ベッドだけで6帖の半分もの割合は占めません。しかしベッドメイクのしやすさなどを考慮すると壁から数十センチ離して配置することが望ましく、ベッドサイズ以上のスペースを取られてしまうことになります。また、窓の開閉やベランダへの出入りに支障をきたす場合もあるでしょう。

ここで考えたいのが、「何を重視した部屋づくりをするか」です。スペースを充分に活かすようなレイアウト・コーディネートをするなら、ベッドそのものの使用をどうするか考えてみる必要があるでしょう。寝具を収納する押入れがある場合は、ベッドを置かない生活もありではないでしょうか。また、最近はベッドとソファーの2ウェイに利用できる機能性ベッドなども多く出回っています。しかし狭くなっても普通のベッドを置きたい場合は、できるだけ効率的な部屋のレイアウトやコーディネートの工夫が求められるでしょう。

大学生といっても勉強する科目によっては、大きなデスクが必須とは限りません。一般的なシングルベッドに大きなデスクを置けば、それだけで部屋はいっぱいになってしまいます。そのため、自分にとって必要なサイズの家具を把握しておくことも大切。できることなら、部屋に合わせたコンパクトな家具選びをしましょう。

さらにキッチンが独立していても、キッチンにダイニングテーブルなどを置くスペースはありません。食事を居室ですることになるため、食事用のローテーブルなども必要になります。勉強用のデスクをローテーブルで兼用するか、ライティングデスクなどの省スペースタイプのデスクを置き、ローテーブルもコンパクトなものや折りたたみ式などを採用するのか。こうした選択が必要になってきます。

【1Kタイプの部屋のレイアウト・コーディネートのポイント】

・自分のライフスタイルを把握し、重視するポイントを決める
・部屋をどのようなテイスト(インテリアスタイル)にするか決める
・部屋のイメージカラーを決める
・必要な家具などをピックアップ、だいたいのレイアウトをイメージしておく
・家具は部屋の形やサイズに合ったものを、大きな家具から購入する
・自宅から家具を持ってくる場合は部屋と家具のサイズをしっかり測っておく
・少しでも広く見せるには、壁と同じ色の家具を選び、存在感を低くする
・低い家具で高さを揃えたレイアウトも、部屋を広く見せるコツ
・家具はできるだけ一つのコーナーにまとめ、床面に広がりをつくるコーディネートを意識する

<1DKの部屋のレイアウト・コーディネート>

レイアウト・コーディネート

1DKは食事用のダイニングテーブルなどを置くことが可能な、少し広めのスペースのキッチンがある部屋のことを指します。具体的には、キッチンの広さが4.5帖までは1K、それ以上あると1DKと記載されています。DKの広さは物件によって違いがあり、1Kに近いような物件もあれば、かなり広めなスペースのある物件までさまざま。DKの広さに合わせた家具を選ぶ必要があります。

最近は、ダイニングテーブルもいろいろな種類がラインナップされています。例えば天板の両側が折りたためるバタフライ式テーブルや、真ん中の収納部分に椅子まで収納できるようになっているテーブル。また、料理中はワゴンの役割を果たしながら、料理後は天板を広げるとテーブルに早変わりするものなど。用途・目的に応じて、とても多様です。

バタフライテーブルなどの場合、広げたときの人の動線に無理がないか、コンパクトにした場合の定位置(置き場所)が部屋への出入りに支障がないか、そして家具のイメージが部屋に合っているかなどが選ぶ際のポイントになります。

人が食事をする際、必要なテーブルの大きさは幅が60cm~70cm、奥行きが35cm~45cm程度です。また、人が椅子に着席した場合のスペースは50cm程度ですが、離着席するためには60cm~80cmのスペースが必要になります。テーブルに椅子を一つだけ置く場合は『60cm~70cm(テーブルの幅)×テーブルの奥行き+80cm』程度のスペースが最低でも必要ですが、対面に椅子をもう一つ置いて2人で食事をする場合は『60cm~70cm(テーブルの幅)×テーブルの奥行き+160cm』程度。そしてテーブルサイドのどちらかには通路が必要になるため(人が通る幅は50cm程度)、一人用のコンパクトサイズのダイニングテーブルと椅子を一つ置くには、110cm×140cm程度のスペース、二人用なら110cm×220cm程度のスペースが求められます。なお、コーナーの壁に沿わせてテーブルを配置して直角に椅子を配置する場合は、140cm×140cm以上のスペースが必要です。

1Kに比べてダイニングスペースがあるということは、それだけコーディネートの幅が広がるということ。カフェスタイルのダイニングセットを置いて、人気のカフェ風スタイルだって可能です。カウンタースタイルにする場合は高さのあるカウンターテーブルと椅子を組み合わせて、カフェのカウンターでお茶をするイメージを膨らませてください。

カフェ風スタイルと一口にいっても、テイストはいろいろあります。例えばモダンスタイルやレトロスタイル、ナチュラルスタイル、ブルックリンスタイルなど。コーディネートするうえでの共通点には、それぞれのテイストに合ったペンダント照明や小物、ウォールアート、観葉植物を効果的に配置することなどが挙げられるでしょう。

居室のレイアウト・コーディネートのポイントは、基本的に1Kの場合と同じです。DKをカフェ風にした場合は、全く違ったテイストにならないように工夫しましょう。ドアを開けると全くイメージが異なる空間が広がっているよりも、どちら側から見ても延長線上に同じイメージの空間が広がっているように見せること。すると同じ空間として認識され、より広々としたイメージになります。

ここで、ブルックリンスタイルのカフェ風インテリアについて補足してきます。ニューヨークのブルックリンは、アーティストやデザイナーが多く住む地区。古い倉庫や建物を改装したショップやギャラリーなどが多く見られます。アーティスティックでおしゃれなイメージのブルックリンスタイルは、近年人気のインテリアスタイルです。その特徴は、モダンとヴィンテージを融合させたスタイルであること。煉瓦やコンクリート打ちっ放しの壁にヴィンテージテイストの家具、手作り感のある小物、黒板アートなどを組み合わせるなど。モダンでありながら、ヴィンテージ感や手作りのぬくもり感なども兼ね備えた独特のスタイルです。ブルックリンスタイルでは、全体的にスモーキーな配色にまとめるのがコツとなります。

<ワンルームの部屋>

ワンルームの部屋

ワンルームはキッチンとの間仕切りドアがなく、ひとつの空間となっているタイプの部屋です。しかし、部屋の広さは物件によってさまざま。6帖程度のワンルームから広めの8帖タイプ、10帖タイプもあります。ワンルームのインテリアレイアウト・コーディネートも、やはり広さによって違ってきます。例えば6帖タイプのワンルームは、とにかく広く見せるレイアウトやコーディネートが優先されます。しかし8帖タイプ以上の広さがある場合、レイアウト・コーディネートの幅も広がるでしょう。ここでは、それぞれのワンルームタイプにポイントを分けてご紹介します。

◎6帖タイプのワンルーム

6帖のスペースで就寝・食事・勉強などをすることになりますから、どんな作業をするにおいても無理がなく、快適に行えるインテリアレイアウト・コーディネートが求められます。そのため、可能な限りスペースを有効に使い、尚且つ広く見せるテクニックが必要でしょう。その際のポイントは以下の通りです。

・広く見せるために、部屋の色を壁に近い色で統一する(同系色を使用する)
・明るい部屋は広く見えるため、できるだけ窓を塞がないようにレイアウトし、自然光を多く取り入れる
・コンパクトな家具を選び、無駄な物は置かないようにする
・フレキシブルに対応できる家具を選ぶ
・なるべく床に物を置かないで床面を多く見せるレイアウトをする
・入口から部屋の奥まで視線を遮らないように家具をレイアウトする
・隙間収納や収納スペースを増幅させるグッズを活用し、キッチン周りの雑多な物が見えないような工夫が必要

◎8帖タイプ以上のワンルーム

8帖以上あるワンルームタイプはスペースに余裕があるため、自分の思ったようなインテリアスタイルを創りやすくなります。また、部屋の色使いにおいても、部屋を広く見せようと神経質になる必要が少なくなるでしょう。そのため、よりおしゃれな配色を追求することも可能です。

とはいえ、やはりスペースには限りがあります。少し余裕があるからと大きな家具を置いてしまうと、すぐに狭く感じてしまうことになるので注意してください。8帖タイプのワンルームのレイアウト・コーディネートのポイントは、以下の通りです。

・コンパクトな家具を選ぶ
・状況に応じて部屋をセパレートできるようなゾーニングを考える

(ゾーニングとは「区分」という意味。部屋におけるゾーニングとは、例えば就寝ゾーンとくつろぎのゾーンに分ける、就寝ゾーンと学習ゾーン・くつろぎゾーンに分けるなどを示します)

・家具を両サイドかコーナーに配列すれば、スペースを有効に使えてゾーニングもしやすくなる
・場合によっては、キッチンを隠すためのパーテーションやロールスクリーンを効果的に採用する
・おしゃれなインテリアにするには全体的な統一感を重視する

6帖・8帖どちらのタイプのワンルームでも、インテリアコーディネートの基本的なポイントは同じです。どのようなスタイルの部屋にするか考え、イメージカラーを決めましょう。そのうえで部屋のサイズに合った家具を選び、効率的に配置します。その際、広く見せるための配色や照明効果、鏡の効果などを利用しましょう。

部屋の広さは変えることができませんが、部屋の印象を変えることは可能です。インテリアレイアウト・コーディネートの目的は、まさにこの部屋の印象をつくること。そして部屋の印象をつくるには、最初に明確なコンセプトが必要です。

■部屋の印象を大きく左右する色の役割

色は私たちの生活のあらゆるシーンで影響を与えたり、さまざまな役割を担ったりしています。例えば信号の3色。信号が赤に変わると、誰もが無意識に足を止めるでしょう。危険地帯などで見かける進入禁止の標識を思い出しても、丸に斜線のマークには赤が使用されていますね。これは色が共通したものを連想させたり、ある感情を呼び起こされたりする力を持っているためです。

色によって刺激された連想は具体的なもの(例えば、赤は太陽や火など)に留まらず、抽象的な心的・情緒的なもの(情熱や活気など)まで及びます。このように、色は心理的な効果が大きいため、部屋の第一印象を左右する役割も大きくなります。色のイメージがそのまま部屋のイメージに繋がることになるので、インテリアコーディネートするには色の象徴性や心理的効果を知っておくことがとても重要です。以下に、色の持つイメージを挙げてみましょう。

・白=清潔・空虚・軽い・潔癖・純潔・明るい・冷たい・理知的・おごそか・冷淡・無限・無意味など。
・黒=不安・死・不気味・陰気・力・悪・重々しさ・孤独・沈黙・男性的・極限・拒絶・絶望・冷酷・ニヒルなど。
・赤=情熱・危険・興奮・暑い・怒り・爆発・圧力・恋・活動的・動き・派手・愛・生命・勇気・喜び・燃える・争い・強烈・残酷・激しいなど。
・黄色=明朗・快活・躍動・のどか・若さ・前進的・注意・軽い・不安・危険・軽率・はなやか・柔らかい・愉快・可愛らしい・さわやか・弱々しいなど。
・緑=さわやか・若さ・平和・新鮮さ・穏やか・安息・安全・やすらぎ・幸福・豊かさ・生命力・健康・自然・清潔・落ち着き・涼しい・情的・希望など。
・青=静寂・冷たい・涼しさ・解放感・眠り・知性・精神・深さ・清潔・悲しみ・失望・平和・気持ちよい・安息・憂鬱・広大さなど。
・紫=高尚・優雅・魅力・不良・あでやかさ・女性的・うぬぼれ・孤独・複雑さ・不安・上品・永遠・神秘・不吉・エキゾチック・豪華さ・崇高など。

以上のように、一つの色にはさまざまなイメージがあり、まったく相反するイメージを持っていることもあります。例えば赤を見てみると、愛や生命・活動的といったポジティブなイメージがある反面、危険や怒り・争いなどといったイメージもあるのです。色の心理的効果はさまざまな意識が投影されているため、赤の持つ意味を抽出するは困難でしょう。しかし、大まかなイメージを把握しておくことは、インテリアの配色の際に大いに役立つはずです。

■色彩調和を考えた配色レイアウトの基本

色は単色ではなく複数色を配したとき、その調和によって美しさや快適さを感じることが多いようです。配色によって美的で快い効果を得るためには、色彩調和の基本を知ることも大切。配色の基本は、大きく類似系の配色と対照形の配色に分けられます。

<色相類似系の配色>

色相類似系の配色は「同系色濃淡配色」ともいわれ、色相関係が近いもの同士(色相環での色相差が2~3隔たった関係)を配色することです。この配色方法では、イメージのまとまりが表現しやすくなり失敗が少なくなります。例えば暖色系の配色では温かいイメージになり、寒色系の配色では涼しいイメージになるといった感じです。

※色相の自然な調和

自然な調和(Natural harmony)とは、隣接色相も含め色相に違いが生じる配色では、色の濃淡関係をつくる際、明るい色の色相が黄み方向に傾くように使うと調和を得やすいとされています。これは「見慣れの原理」に基づいたもの。例えば木の葉に光が当たり、日向の明るい部分と日陰の暗い部分ができているのをよく観察すると、日陰の部分は明るい黄みの緑に、日陰の部分はより暗い青みの緑に色相が傾いて見えます。このような日常で見慣れた自然連鎖による色相の変化は、私たちに違和感のない快い効果をもたらすとされているのです。

<色相対照形の配色>

色相対照形の配色とは、色相の隔たりが大きい対立的なイメージの色相を組み合わせる配色のこと。対照色とか補色関係にある色相がこれにあたります。対照色相の配色は(色相環での色相差が8~10隔たった関係)暖色と寒色など互いにイメージの異なる配色となります。そのため、統一感を与えるには、彩度感を合わせてまとまりをつける方法が一般的に用いられています。ビビットトーンやストロングトーンなど高彩度色の配色は、活動的でダイナミックなイメージを与えます。

補色色相の配色は(色相環での色相差が10~12隔たった関係)、色相による変化が最も大きくなる配色です。こちらの配色も彩度を合わせて統一感を与える手法が一般的です。高彩度色の配色では、対照色相の配色よりもさらに活動的なイメージが強くなり、刺激的な配色となります。

■中差色相の配色は不調和になる?!

類似系色相と対照形色相の配色の他に、中差色相の配色というものがあります。この配色は、類似色相と対照色相の中間に位置するもので、色相環における色相差が概ね4~7の配色です。「変化と統一」のバランスという視点では中途半端な感覚が強く、一般的には不調和な配色に分類されています。しかし、中国や韓国では祝いや祭りの色としてよく使われ、日本でも伝統的な縞柄や格子柄などに用いられてきました。また、平安時代の十二単の配色にも多く見られます。

中間的な明度と彩度の色を用いると、アジア的で素朴なエスニック調のイメージを出しやすいでしょう。人気のエスニックスタイルやアジアンスタイルインテリアを目指すなら、ぜひ採用したい配色です。

インテリアには、ライフスタイルや部屋のつくりに合ったレイアウト・コーディネートが大切。そしてコーディネートに重要なのが、美的で快適さを感じる調和のとれた配色です。狭い部屋でも諦めず、レイアウト・コーディネートのコツを掴み、快適な部屋で充実した毎日をすごしましょう!

執筆:宮崎ゆう(ナレッジ・リンクス)

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