ビートたけしの名言集「いいことがあると猛烈に優しくなります」 (1/2ページ)
「殿、フランス最高勲章、レジノン・ドヌール・オフィシエ! おめでとうございます」
「そんなことより、11月のKGBライブ(殿が責任編集長の有料ネット・マガジンのイベントね)でよ、×××をやりてーんだよな」
「勲章もらったのに、そんな○○なことやっていいんですか?」
「バカ野郎! こっち(ライブ)だって遊びじゃないんだ!!」
先日、「北野武にフランスより最高勲章!」といったニュースが駆け抜けた3日後、殿にお会いした時の会話です。ナポレオンが創設した、伝統も名誉もたっぷりな勲章を受章されてからの殿は、当たり前ですが大変テンションが高く、この日も終始、
「これで勲章をはく奪されたら、笑うな」
「来週、(授与式参加のため)フランスに行ってくんだけどよ、帰ってきたらナポレオンのかっこで現れるか!」
と、もうノリノリで、得意の毒ガスをまぶしながらも、日本人として32年ぶりの快挙に、いたく興奮し、喜ばれていました。
かつて、「コピー・ザ・漫才」といったテレビの企画で、昭和のいる・こいるさんの漫才をコピーして、「よくがんばったで賞」といった賞の受賞経験しかないわたくしが申すのもなんですが、1999年に授与された勲章「シュバリエ」、2010年の「コマンドール」、そしてこのたびの「オフィシエ」と、折に触れてフランスより芸術文化勲章を授与される殿の姿を目にすると、つくづく、〈なんと誇らしい師匠でしょうか! 殿は日本の宝だ!〉と、一人勝手に感化されてはついついこちらまで舞い上がってしまいます。まー、わたくしの田舎者丸出しの勝手な感化はさておき、“3度目”の勲章を受章され、テンションの高い先日の殿です。
以前、こちらでも少し書きましたが、殿はいいことがあると、周りに対し、猛烈に優しくなります。例えば97年、映画「HANA-BI」がベネチア映画祭にてグランプリの金獅子賞を獲得した際、当時、付き人で常に立っているのが仕事だったわたくしに、
「お前、立ってないでそこ座れよ。お茶飲むか?」
と、楽屋で座らせては、お茶まで入れてくれたことがありました。