最初から天才なんていない!葛飾北斎の「波」が完成されていく経過を追ってみました (2/4ページ)
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葛飾北斎
北斎自身もあまり納得いかなかったのか、2年後にリベンジします。
出来に満足いかず、また波を描く1805(文化2)年、北斎が46歳で描いた『おしおくりはとうつうせんのづ』。前回は壁のようだった波に陰影が加えられ、色も深い青で波らしくなっています。うねりが幾重にも押し寄せ、荒々しくうねる高波、立ち向かう押送り船にグレートウェーブの鱗片が見て取れます。
『おしおくりはとうつうせんのづ』
しかし北斎、「まだだ。まだ足りねえ・・・」と思ったのか、その後も真摯に波と向き合い続けます。
北斎漫画でも波を描く北斎は彩色されていない、モノクロの波も描いていました。
「北斎漫画 2編」 国立国会図書館蔵
「北斎漫画 7編」 国立国会図書館蔵
キテます。明らかに近づいてきてます。波の飛沫が生き物のように妖しくうごめき、北斎の波が徐々に生命を宿し始めているのが分かります。
ついに北斎の波が完成波に魅了されて早40年。1831(天保2)年、72歳を迎えた北斎は、ついに「グレートウェーブ」を完成させました。