天才テリー伊藤対談「大地康雄」(2)初めて行った審査で一発合格した! (2/2ページ)
テリー ブラリと行って一発合格なんて、すごい話じゃないですか。
大地 いやいや、たまたまラッキーだったんですよ。「海の上で救助ヘリに助けを呼ぶ」というエチュード(即興劇)だったんですが、私は石垣島時代、竹富島から泳いで帰る時にフカの尻尾を見たことがあるんですよ。その時のことを思い出しながら「ワーッ、助けてくれ!」って演じただけなんです(笑)。
テリー 実体験が生きている迫真の演技だったと。おもしろいなぁ。じゃあ、その合格がきっかけになって役者の道へ?
大地 いえ、俳優なんて高嶺の花だと思っていましたから、スーパーは辞めましたけど、その後、珠算や簿記を生かせる普通の会社へ行きました。そこは本社が銀座にありましてね、やっぱり都会への憧れもありましたから(笑)。
テリー 石垣島から出てきたら、華やかな場所に行きたくなりますよね。
大地 ところが、いざ経理事務として働き始めると、毎日が計算、計算で、今度は体がナマっちゃいましてね。「俺はここで一生終わるのか」と思ってふと顔を上げたら、この会社で10年頑張った係長が前に見えるんです。「ああ、俺の10年後の姿はこれか」と。そして、右を見ると20年頑張った課長がいらして「これが20年後か」と思った瞬間、何か違うなと悩みましてね。その時、1年前に俳優の試験に受かったことを思い出したんです。