小池百合子、旋風起こせず?政権選択選挙ではなく小池評価選挙の雲行きに (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■小池マジックが解けるか

 しかし都知事就任から都議選大勝までは、神がかった強さだった。

「そこまでは小池マジックが次々とハマった。何より反安倍、反自民に凝り固まったメディアが大応援団となって、冷静な小池批判を封じ込めていた。しかし今回、反安倍繋がりで相変わらずの小池応援団と、一部左派勢力を叩いた小池知事へ反発する向きと、メディアも二分。いまのところ、かつての<小池旋風>が吹いてきません」(与党議員の政策秘書)

 前原誠司(55)・民進党代表に懇願されてもなかなか衆院選出馬を表明しないのは、小池知事自身が、この逆風を読んでいるからだろう。希望の党は首班指名する人物もおらず、ますます勢いが出ない。周囲や支持者は「政権交代だ!」「小池首相誕生だ!」と鼻息が荒かったが、各種の政党支持率や投票先調査を見れば、難しい情勢となってきた。

 とはいえ勝負度胸だけは抜群の小池知事だけに、公示直前まで何をしてくるか分からない。おそらく次は首班指名を利用して公明党、あるいは自民党内の反安倍勢力(注4)に手を突っ込んでくるだろう。そして自身の国政進出も、ギリギリまでは粘るはず。足元の都民ファーストの会から反乱者(注5)が続出しそうな情勢で、都知事に専念しても茨の道が待っているだけだからだ。

 かくして<政権選択選挙>にはならず、<小池評価選挙>になりそうな模様(注6)。根強い大衆人気で粘るか、一般人までもが小池マジックから目が醒めるのか。

 小池サンにしてみれば、「僕はイヤだ!」(注7)でしょうけど。

(注1)欅坂46…秋元康(59)プロデュースのアイドルグループで、楽曲とパフォーマンスの評価が高い。16歳で最年少センターを務める平手友梨奈は、各所で絶賛される逸材。
(注2)筋を通した…結果論であって<希望の党>に媚びを売ったあげく選に漏れ、立憲民主党に慌てて入った連中も多い。
(注3)嫌われ者…実際、彼らの反日的行動への反発は強い。結果的に立憲民主党の足を引っ張ることにはなるだろう。
(注4)自民党内の反安倍勢力…石破茂氏、野田聖子氏ら。
(注5)都民ファの反乱者…離党を表明した音喜多俊都議ら2名。続く者も出そうだ。
(注6)小池評価選挙…むろん<安倍評価選挙>でもある。
(注7)僕はイヤだ!…<不協和音>より。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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