【プロ野球】去りゆく飯原誉士、今浪隆博に粋な計らい。ヤクルト対巨人の最終戦は消化試合ではなかった! (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■若手が躍動した巨人

 チームが不調に陥ると大型補強を行い、他球団ファンのみならず、巨人ファンからも「若手の育成を!」と言われることも多かった巨人。しかし、この日の巨人は「ヤングジャイアンツ」と呼ぶにふさわしい若手選手たちが躍動した。

 最初に結果を出したのは、ドラフト1位ルーキーの吉川尚輝だ。初回にプロ初安打を放つと3打席連続安打の猛打賞をマーク。2回には6番・捕手でスタメンを任された2年目の宇佐見真吾がバックスクリーンへ第4号本塁打。最終戦でも存在感を発揮した。

 今シーズンの宇佐見は、21試合、45打席数と出場機会はまだまだ少ないものの、打率.350(40打数14安打)、4本塁打、8打点の結果を残した。来シーズンは小林誠司と正捕手の座を争うことになりそうだ。

 そして、試合を決めたのも2年目の山本泰寛だった。9回表、1死満塁の場面でヤクルト守護神の秋吉亮からグランドスラム。坂本勇人以外に若手が育っていない、との声をよく聞くがダイヤの原石は多そうだ。

 この試合、若手陣はお試しで起用されているという側面もある。巨人という常勝が義務づけられたチームにおいて、シーズン中はこうも若手を積極起用するわけにはいかないだろう。しかし、この日のように若手を起用できるかがチーム再建の鍵となることは間違いない。このオフに補強も行うだろうが、一野球ファンとしては若手の躍進に期待したい。

 3月31日の開幕戦で最年長の石川雅規が第1球を投じてから始まった2017年のヤクルトのペナントレース。最後はヤクルト希望の星でもある廣岡大志の思い切りのいい空振りで幕を閉じた。中途半端なスイングではなくフルスイングによる空振りは気持ちがいい。これで半年ほど神宮球場とはお別れだ。来年は10月末まで神宮で野球が観戦を楽しめることに期待してみやざきフェニックス・リーグ、ドラフト、アジアウインターベースボールリーグと見守っていきたい。

文=勝田聡(かつた・さとし)

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