【プロ野球】君はこんなもんじゃない! ミギータ・真砂勇介(ソフトバンク)ら「ロマン砲」の今…(パ・リーグ編) (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■吉田正尚(オリックス/外野手/2年目/24歳)

■今季の成績
62試合:打率.311(222打数69安打)/12本塁打/38打点/1盗塁

 昨季はルーキーながら1番・指名打者で開幕スタメンをつかむと、63試合で打率.290、10本塁打の活躍で上々のデビューを果たした。今季は持病の腰痛で出遅れたものの、7月に1軍昇格を果たすと鬱憤を晴らすかのように打ちまくり、3番打者に定着しつつある。

 公称173センチで体は大きくないが、その打球は爆発的な威力を持つ。森友哉(西武)などと並び、体が大きくない球児にも“一発”の夢を与えるロマン砲だ。山川穂高(西武)と同様に通年での活躍に期待し、まだロマン枠に留めておきたい。

■大田泰示(日本ハム/外野手/9年目/27歳)

■今季の成績
117試合:打率.260(423打数110安打)/15本塁打/46打点/5盗塁

 昨オフ、巨人からトレードで日本ハムに移籍。トレード相手の吉川光夫よりも注目を集めたのは大田泰示だった。なぜなら大田は球界を代表する「未完の大器」だったからだ。

 指導者、評論家、ファン、マスコミ、誰が見ても超人的な身体能力。ツボでとらえた打球は遥か彼方まで飛び、走れば「エヴァンゲリオン」のようなド迫力。巨人の練習を見学したラグビー日本代表ヘッドコーチ(当時)のエディー・ジョーンズ氏が「ラグビーに転向すれば3年で日本代表になれる」と惚れ込んだのは有名な話だ。

 日本ハム・栗山英樹監督も大田に惚れた一人。北の大地で出場機会を掴んだ大田は真価を示しつつあるが、周囲の期待はこんなもんじゃない。これまでの評価を考えると30本塁打でようやく大成といえるレベルまで期待感は高まっている。

 日本ハムでは2軍でイースタントップタイの18本塁打を放った大卒ルーキー・森山恵佑もロマン砲に仲間入り。大田に残された時間は少ない。

■井上晴哉(ロッテ/内野手/4年目/28歳)

■今季の成績
33試合:打率.231(108打数25安打)/0本塁打/11打点/0盗塁

 球界最重量級114キロの体躯を誇る「アジャ」こと井上晴哉は今季もブレイクならず。開幕スタメンをつかんだが、自慢の長打力を見せることができずに5月上旬に2軍落ち。2軍では51試合で打率.292、7本塁打、21打点。さらには出塁率.394の成績を残し、2軍レベルはクリアしているが、なかなか1軍で結果を残せない。

 井口資仁が引退し、一塁のポジションはさらに空白地帯に。補強ポイントが山ほどあるロッテだが、井上が覚醒してくれれば、構想が立てやすい。「2軍の帝王」を量産してきたロッテだが、井上にはそうならないようブレイクしたい。

(成績は10月5日現在)

文=落合初春(おちあい・もとはる)

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