可愛さ炸裂だ〜!「鼠草子」はネズミをとことん擬人化させた室町時代の物語 (2/3ページ)
鼠草子(江戸時代の絵巻)
鼠草子のあらすじ京都四条堀川に住むネズミの権の守(ごんのかみ ) は、子孫に、仏教における6種類の苦しみ「六道」の一つである畜生道(動物や虫に生まれてくる世界)から逃れ、人間として生まれ変わってもらおうと、人間の姫君を花嫁に迎える決意をします。
無事に姫君を迎えた権の守でしたが、実は姫君は、権の守がネズミであることは知りませんでした。やがて権の守がネズミであることが姫君にばれてしまい、姫君は鼠の館を逃げ出します。
傷ついた権の守は再び姫君との再会、そして復縁を望みましたが、姫君であった娘はすでに他の男と結婚をしており、権の守の願いはかないませんでした。
悲しみにふける権の守は出家をし、高野山で仏道修行を積むのでした。
鼠草子は室町時代に成立した御伽草子で、作者は不詳とされています。絵巻に描かれている権の守が住むのは鼠の世界。権の守の他にも多くのネズミたちが擬人化して描かれています。
婚礼の準備をするネズミたちや食事の支度をするネズミたち。物語の内容は寂しいものですがどのシーンもユーモアあふれる可愛らしいネズミたちで溢れています。登場するネズミたちにはすべて名前がふられており、それらの名前をじっくり確認していくのも面白いです。
絵巻を観て、絵本の「ぐりとぐら」を思い出す人も少なくなく、鼠草子絵巻の可愛らしさのほどが伺えます。
