天才テリー伊藤対談「加藤一二三」(3)藤井四段は今後が勝負どころとなる (2/2ページ)
加藤 ですから、藤井さんがここ7年ぐらいの間に八段になれば「天才」と言っていいでしょう。ところがですよ、7年後に藤井さんが六段だったとすると、将棋の世界では「普通の人」になるんですよ。だから、これからが勝負どころなんです。
テリー 九段から見て、藤井四段は天才ですか?
加藤 秀才型だと思います。毎日雨が降っても風が吹いても、欠かすことなく1日5時間ぐらい将棋の研究をし続ける。こういう努力で成功を収める人が秀才だと思うんですよ。これは私、非常にほめて言っております。立派ですよ。
テリー わかります。それができる人はそんなにいませんから。
加藤 ただし、一方で間違いなく天才はいます。例えば大山(康晴)名人、升田名人、羽生善治さんにしても、そこまで研究しなくても勝てたんですよ。
テリー それは加藤九段も、ですよね。
加藤 いえいえ、自分で言うのは気が引けますけど(笑)。でも、私は18歳で八段に、羽生さんは19歳で「竜王」という最高のタイトルを獲りました。ということは、だいたい名人と呼ばれる人は、20歳前後までにそこまでの位を獲得しているわけです。藤井さんも20歳前後で少なくともA級、八段近くになっていれば、我々は「おお、やっぱり藤井聡太は天才だったんだな」と納得できると思いますね。
テリー そうか。じゃあ今のところは、秀才という判断なんですね。
加藤 そうです、秀才なのは確か。ただ、天才かどうかについては、まだ根拠がないから言えないんです。