天才テリー伊藤対談「加藤一二三」(3)藤井四段は今後が勝負どころとなる (1/2ページ)
テリー もう耳にタコだと思いますが、藤井聡太四段のお話もうかがいたいんですよ。
加藤 この前のNHK杯で藤井四段が森内俊之九段に勝ちましたけど、その時のインタビューで「今までの将棋の中で、加藤先生に指してもらったことが多くのことを学べて、たいへん感謝している」と語ったそうです。しかも続けて「加藤“大”先生」と言ったらしくて、「藤井聡太、頭がいい!」と思いましたね。
テリー アハハハハ! 加藤九段は彼のプロ棋士デビュー戦の相手ですからね。
加藤 いやあ、みごと、みごと。先ほど升田先生との出会いが、のちの私の棋士人生にものすごくいい影響を与えてくれたことはお話ししました。藤井四段も、私と指し合って得たものがたくさんあったと言えるだけの器の持ち主ですので、これからの大成功を期待しています。
テリー なるほど、加藤九段と同じ道を進んで、さらなる偉業が達成できるかもしれない、と(笑)。しかしこれまで藤井四段を絶賛されていた加藤九段が、先日お会いした時には「(藤井四段は)ここからが大変だよ」とおっしゃっていましたよね。少し見方が変わってきたんでしょうか?
加藤 あ、そうですね。彼が29連勝したのは、みごとな勝ちっぷりでした。とても胸がワクワクするような魅力的な将棋を指しますし、作戦もうまい。しかも、少し危ない局面が現れても、感心する受け方で、これを乗り越えるんですね。そういった研究をした結果、私は「藤井さんは大器で、これから大きな期待が持てる」と言いました。
テリー はい。
加藤 ところが一方で、将棋で大事なことは、昇段することなんです。私は14歳で四段になり、その後も1年に1段ずつ昇段して18歳で八段になりました。私だけに限らず、羽生善治さんも谷川浩司さんも、みんな四段から八段まで行っているわけですよ。
テリー それも若いうちに、ですよね。