10.18安倍首相池袋駅街宣。高校生A「安倍さんだ!写真撮っておこうぜ」
安倍晋三首相が東京十区の中心地、池袋駅東口で街宣をしていました。鈴木隼人候補の応援演説です。ここは今回の政敵とも言える、小池百合子希望の党代表の地元です。
「17時30分から安倍総理が来ます」と鈴木候補の事務所の人がアナウンスしていましたが、2時間前から人が集まっていました。
周囲を歩いてみます。ちょうど下校時間なのか高校生の集団が歩いていました。その中の一人が「あれ? 安倍さんじゃね? 写真撮ろうぜ」と街宣のポスターを見てテンションが高くなりました。ですが、友達はそっけないです。「いいよ。いらねえよ」。高校生は負けじと「撮っとこうぜ。日本のトップだぜ」
さらに歩いているとカップルの会話が後ろから聞こえてきます。
男「何でこんな混んでんだよ。......あ、安倍さんが来るんだー」女「安倍さんて普通のおじさんでしょ」男「お前、刺されるぞ」
そろそろ街宣の時間か、と自分の場所を確保します。言い忘れましたが警察官、SPはすごい数でした。当たり前ですが。で、5時くらいになるとかなり冷え込んできます。
上着だけのSPも寒そうです。まだ安倍首相が来るには早いのでリラックスした感じで話しています。
「冷え込みますねえ」「本当ですね」
その頃に池袋駅東口方面から男性の声で「安倍やめろ」の声。一人で、そして一声だけでしたので、誰も気に留めていませんでした。
午後5時半くらい。鈴木隼人候補が街宣車に乗る前に、中年の女性の集団が僕の前に集まりだしました。「駆り出された」「ここ見えるかしら」「参議院選の時はあっちに並んでいた」という会話の限りでは自民党支持者のようです。というか、「目白っていつだっけ」「明日? 雨みたいよ」という話から、自民党候補の演説に駆け付ける、選挙ボランティア(?)のようです。
18時30分頃にはいよいよ、安倍晋三首相が登場。前の中年女性たちが本気の勢いで歓声を送ります。ガチの自民党支持者でしょう。
安倍首相が北朝鮮の脅威を演説しているころ、一人の男性が「拉致問題を解決しろよ!」と叫びます。が、道路の前方に陣取っている自民党支持者や通行人はシカトでした。
時々、「マスゴミは偏向報道をやめろ」というプラカードを持った人たちや、「憲法9条を守れ」というプラカードを持った人が何度か通り過ぎます。総じてこの日の街宣は決して反安倍首相という雰囲気ではありませんでした。
が、平日だからか、帰宅を急ぐ人が大部分だったと思います。安倍首相の演説をスマホで撮りながら通り過ぎる人。立ち止まって、警察官に注意される人。この人たちは、どこに投票するか決めかねている無党派層約45%の人たちではないかと推測します。それか投票に行かない人か。
日の丸の旗を振る人や、安倍さん支持のプラカードを掲げる人を見ながら「安倍さん人気じゃん」と思いながら歩いてみると、聴衆の後ろの方に「顕正会」と書かれた新聞をかかげた人たちが批判プラカードを持っていました。一応、新聞をもらっておきます。
少し離れると、風俗情報誌の街宣トラックが安首相の街宣車の横を通り過ぎます。裏に回よると、ちょっとしたソープ街と公園。そこには寒い中、スマホを片手に画面を見ている人。さっきまで集団で酒盛りをしている人たちはさすから寒くなったのか、いなくなっていました。そこは池袋駅周辺のいつもの風景でした。ほっとします。(久田将義)
