グループディスカッションの進め方とは? コツや評価基準を解説
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選考の初期段階で増えてくるグループディスカッション。進め方に毎度戸惑ってしまい、グループディスカッションは苦戦してしまうという人も多いでしょう。積極的に前に出るべきなのか、それとも補佐役に回ったほうがいいのかなど、グループディスカッション内でどう振る舞うべきか迷ってしまいますよね。そんな悩める就活生のためにグループディスカッションの進め方のコツをレクチャー! グループディスカッションという選考初期段階を突破できるように、その進め方や評価が高くなるコツを紹介していきます。
■グループディスカッションで見られること
グループディスカッションで見られるポイントとしては以下の4つがあります。この4つのポイントを意識して、グループディスカッションを進めて行きましょう。
・コミュニケーション能力
・協調性
・傾聴する力
・ファシリテーション能力
グループ面接や個人面接ではあまり見ることができないポイントを学生同士で話すことで、少し素の部分や、普段のコミュニケーションのクセなどを見ることができます。普段のコミュニケーションがそのまま業務に出ることが多いので、そのコミュニケーション方法を学んでおくことが大切です。先ほどご紹介した4つの能力がグループディスカッションの進め方において、なぜ必要になるのか見ていきましょう。
<コミュニケーション能力>
まず、1対1とは違うグループに対してのコミュニケーション能力があるかどうかを見られています。
企業の中で働く際には、1対1のコミュニケーションだけでなく、複数の方々と協働することになります。その際、むらなく敵を作らず、コミュニケーションすることができるかどうかは組織で働いていくときに不可欠な能力です。これを持っているかどうかは入社してからの働きぶりに関わりますから、当然選考にも大きく関わっていきます。
<協調性>
人数が多いグループディスカッションでは協調性が必要になります。1対1であれば、話す順番や内容などに気を遣わなくても支障がないケースが多いですが、グループディスカッションのときなど、4人以上で組む場合はそれぞれの役割分担が必要となります。
Aさんが1番のやり方がいいと言っていた場合、Bさん、Cさん、Dさんは共感して受け入れた後に部分的に反論し新たな価値を生み出す進め方や、共感して一緒にいい方法を探るコミュニケーションをとる方法、Aさんをリーダーとして自分が実働する方法など、さまざまなコミュニケーション方法があります。どれを選ぶかによって与える印象にかなり違いが出てきます。
協調性といっても迎合することが協調性ではないと思っている企業もあり、自分を抑えて相手を立てるというコミュニケーションを協調性と捉える企業もあります。自分が志望している企業が、どのようなコミュニケーションの取り方を求めているかを考えましょう。
<傾聴する力>
就活中に忘れてしまいがちな能力として、代表的なものが傾聴する力です。就活中は自分のことをアピールし、自信を持って行動することが多くなってきます。ともすれば、他の誰かの意見を聞かなくなるといった極端な傾向が出る場合もあります。
グループディスカッションではグループで運営することの意味を感じる場でもあり、また企業は組織で成り立っているのでその組織の中でどのような行動をするかというポイントを見られています。そのため、どんなに素晴らしい意見であっても自分の考えを押し通すような進め方をする場合は傾聴力がないとみなされてしまいます。
もちろん自分の意見を持ち、発表することも大切です。しかし、他の人の意見をしっかり聞き取り入れることで、主張しているだけにならないように注意をしていきましょう。
<ファシリテーション能力>
グループディスカッションで非常に重要になってくるのが、ファシリテーション能力です。ファシリテーションとは会議などでの場所で、発言や参加を促すという意味がある言葉です。グループディスカッションがうまく進むように、全体を調整する仕切り役といえます。
役割として行うだけなのですが他の人をコントロールする役割であるため、上下関係と勘違いしてしまう場合もあります。役割のままに少々高圧的にコミュニケーションしてしまう方や、うまくファシリテートできない人が出てくる場合があります。
初めて行った場合でも、どの程度考慮されるかは企業によって変わってきますので、特にファシリテーション能力については注意して学びましょう。
■グループディスカッションでいい評価をもらう進め方
グループディスカッションでいい評価をもらう方法としては、以下の2つがあります。1つ目は先ほどご説明した個人で見られる能力を磨くこと、そしてもう1つはグループでのディスカッション内容を充実したものにすることです。それぞれについてご説明していきます。
これら2つの対策方法としては、まずは友人と役割をチェンジしながら、どの役割になっても大丈夫なように練習を行っておきましょう。1つしかできないとその役割が取られてしまった場合、何もできなくなってしまいます。意見をいう練習としてディベートなどを行い、練習を重ねるのもおすすめです。
グループのディスカッション内容を充実するためにはいくつかかコツが必要となります。3つに分けてご紹介していきます。
1.問題を認識する段階:問題は何がキーとなって起こっているのか、大元を探ること
グループディスカッションでは、何か議題となることが提供されています。時事問題であったり、その企業の抱えている課題であったり、架空の問題を提供される場合もあります。この問題を認識する場合に気をつけることとしては表面的に見えている課題ではなく、その問題の大きな要因となっているものや、きっかけなどに着目することです。
これが解決できたら問題は解決する、という決定的なポイントを押さえることが重要です。本当にこの問題は、指定した課題を解決することで解消するのかどうかを考えてみてください。
2.反論するとき:反論するときは大元を理由にして「こう考える、なぜなら~」と反論
反論するときも同様に1で探し出した大元の原因を理由にして反論しましょう。その場合も結論、理由という順番で提案するのがおすすめです。しっかりした根拠を伝えることができる学生のアピールになります。
反論する場合はまず相手の意見を受け入れることが大切です。また、タイミングや内容によっては反論自体がマイナスに取られる可能性もあるので、慣れるまでは反論しないのがおすすめです。
3.意見をいうとき:これは安直ではないか?を一度考えること
もちろん発言数も大切ですが、誰でもすぐ思いつきそうな内容を発言してばかりいると考えが足りないと思われてしまう可能性もあります。これは一朝一夕には身につきませんので、普段から新聞やニュースをただ見るのではなく、自分の意見を持って見るようにするとグループディスカッションでもいいアイデアを思いつく、鋭い視点を磨くことができます。
このようなことを意識しながら友人と練習していくうちに自分の得意分野を発見できるはずです。
■グループディスカッションの効率的な進め方
1.役割分担を決める
2.時間配分を決める
3.アイデアを簡単に図解する
これらのバランスが取れているグループはそのグループの学生が合格に近づけるというメリットがあります。
まずは役割分担や時間配分を決めていきましょう。時間内にしっかり収めて結論を出すことがまず先決です。そのために役割を割り当てられた人たちが機能するようにファシリテーター以外の役割でも他の人に意見を聞く、結論への方向性を導くなどは大切な働きとなります。そして、書記をやることになった場合は文章だけでまとめると全員が見づらいので、できる限り図解してまとめるのがおすすめです。
■グループディスカッションの進め方まとめ
グループディスカッションでいい評価をもらうための進め方とコツをご紹介しました。初期の選考であるグループディスカッションでつまずいてしまうと、次の選考に進めなくなってしまうという大きなリスクがあります。そのリスクをできるだけ回避するために、グループディスカッションのコツをつかんで選考を勝ち抜いていってくださいね。
執筆:高下 真美
新卒でインターンシップ紹介、人材派遣・人材紹介のベンチャー企業に入社。ベンチャー企業から大手IT・流通・情報・サービスなど多岐に渡る業種で営業・コーディネーターを担当。その後、大手採用コンサルティング系企業で8年の勤務を経て、夫の転勤を機に退職。現在は人材系コラムの記事執筆など、フリーライターとして活動中。