秋津壽男“どっち?”の健康学「しびれによるさまざまな症状と病気の可能性違和感を覚えたら病院で早期診察を!」 (1/2ページ)
朝起きると、寒さで指先がジンジンする、足の指が痛い、などの症状を感じることがあるかもしれません。他にも寝違え、凝りなどは一種の血行障害です。「感覚が鈍くなった」場合はそんなに怖くないですが「手足がしびれて動かない」という場合は要注意です。
しびれは脳から手足に行き渡る神経のどこかに異変があることが多く、鉛筆を落としたり、スリッパが脱げるような場合は病気の可能性があります。「違和感、ピリピリ感を覚える」「触れられているのがわからない」「力が入らない」などと進行したら要注意です。
では、ここで質問です。手のしびれと足のしびれでは、どちらがより危険性が高いでしょう。
しびれの原因は、まずは頸椎(頭を支える首の神経)を調べます。人間の頸椎は7つの骨で構成されています。上から順にC1、C2、C3となり、いちばん下がC7です。そのC7の下から出る神経はC8と呼ばれます。手の親指や人さし指がしびれる場合、C6の頸椎を調べます。C6とC7は最もヘルニアが起きやすい個所で、頸椎のヘルニアがひどくなると両手や足にしびれが生じます。
首が凝る、首が痛くて回らない、腕もしびれる、といった症状は「頸椎症」が疑われます。例えば、腕がしびれると「頸椎椎間板ヘルニア」(首の椎間板が潰れて神経を圧迫して上肢がしびれたり痛んだりする)、「頸椎症性神経根症」(首の骨が変形して神経を圧迫することで首や腕がしびれる)、腕や足がしびれると「頭椎症性脊髄症」(脊髄が圧迫され両腕や両足のしびれやマヒ、歩行障害などが表れる)などが疑われます。
頸椎の手術は非常に難しく、少しでも頸椎に触れるとマヒが残ってしまいます。というのも、頸椎の穴にはいくつもの神経が張り巡らされており、少しでも触れると、神経にマヒが生じるばかりか、最悪の場合には、首から下がマヒして寝たきりになります。
一方、主に足のしびれの原因となるのが腰椎です。腰椎は、何本かの神経が馬の尻尾(馬尾神経)のように通っているだけであり、仮に手術に失敗して腰椎の障害から車椅子生活となってしまっても、手は動きます。頸椎と腰椎、どちらの障害が怖いかといえば、首から下がマヒする頸椎です。