熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times 日本人大リーガー 今季のMVPはダルビッシュ有 (2/2ページ)
しかし、好投しても打線が沈黙して勝ちが付かなかったり、リリーフ陣が弱体で勝ち星を消されたりしたため、勝ち星がなかなか付かなかったのだ。
■敢闘賞=青木宣親(アストロズ→ブルージェイズ→メッツ)
青木宣親は守備面での評価が低いため実働評価額が年俸の4割程度になってしまった。しかし、打撃面、走塁面だけ見れば年俸レベルの働きをしていた。
何よりも立派なのは、35歳というメジャーリーグの「リストラ年齢」になりながら、人材ひしめく強豪アストロズで準レギュラー級の出場機会を確保し、日米通算2000本安打を達成したことだ。
アストロズでは若手が台頭していたため8月以降はブルージェイズ、メッツと渡り歩いたが、移籍先でもしっかり数字を出してスタメン出場していたことも大いに評価されるべきだ。松井秀喜、松井稼頭央、井口資仁、岩村明憲、福留孝介といったメジャーでレギュラーを張った野手たちも、メジャー最終年は低レベルの数字しか出せなくなり、途中でクビになったり、出場機会がほとんどなくなったりした。
青木のように、最後までスタメンで出場したケースはこれまでなかったことで、その踏ん張りは、もっと称賛されてしかるべきだ。
■LVP=田中将大(ヤンキース)
(他候補=岩隈久志・マリナーズ、田澤純一・マーリンズ)
今シーズン、もっとも年俸に見合った働きができなかった選手を挙げるとすれば、田中将大と岩隈久志を挙げねばならない。
表にあるように、田中は年俸2200万ドル(24.2億円)なのに、実働評価額は740万ドル(8.1億円)で、1480万ドル(16.3億円)が死に金になった。同様に岩隈も年俸1400万ドル(15.4億円)に対し実働評価額は20万ドルにとどまった。
一方、貢献ポイントであるWARが最も低かったのは田澤純一で、年俸500万ドル(5.5億円)をとる身でありながら、チームの足を引っ張ってしまった。
この3人のうち、岩隈と田澤の不振の原因は、肩の故障である。それに対し、田中はどこも悪くないのに深刻な一発病になり、エースでありながらチームの足を引っ張り続けた。今季、ヤンキースはア・リーグ東地区2位で、ワイルドカードで何とかポストシーズン進出を果たしたが、田中がまともに機能していれば、楽々東地区で優勝していたはずだ。それだけ田中の不甲斐なさは際立っていた。
以上の理由で、今季、最も期待を裏切った選手の汚名は、田中将大が負うべきである。
スポーツジャーナリスト・友成那智(ともなり・なち)
今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流。アメリカ野球に造詣が深く、現在は大リーグ関連の記事を各媒体に寄稿。日本人大リーガーにも愛読者が多い「メジャーリーグ選手名鑑2017」(廣済堂出版)が発売中。