「民衆の敵」実在の政治家をデフォルメして大ヒンシュク

まいじつ

画像はイメージです PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ)
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フジテレビの“月9”ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』で、実存する政治家に似せたキャラクターが多数登場し、インターネット上に波紋が広がっている。特に話題となっているのは、笹野高史が演じる市議選立候補者の磯部真蔵だ。その名前からして安倍晋三首相を想像させるに十分だが、さらにドラマでは磯部の演説に対して、新聞社に勤務する平田和美(石田ゆりこ)が『嘘ばっかり。磯部はね、待機児童を保留児童って言い換えて、マニフェストを実践したって言っているだけなのよ。何にも解決してないの』と発言するなど、政治家批判と取れるようなシーンが放送された。

ドラマでは、主人公の佐藤智子(篠原涼子)と熱い選挙戦を繰り広げた磯部が、智子を押しのけて市議選で最下位当選を果たす。だが、健康上の理由から当選を辞退し、智子が繰り上げ当選する。ここでも磯部が担架に乗せられて痛そうに腹部を押さえるシーンが、完全に安倍首相の持病を思わせるとして、批判が出ている。

「腹部を押さえるシーンは、2007年に安倍首相が退陣した直後に胃腸の持病が発覚したときのことを揶揄しているのでしょう。ほかにも小池百合子や小泉進次郎を思わせる政治家がドラマに登場しています。パロディーとして笑って見られるならいいのですが、明らかに悪意のあるキャラクター設定に、視聴者からは《見ていて不快》、《フジテレビがまたやらかした》などといった投稿があり、ドラマのスタッフに不信感を持つ人も現れています」(テレビ雑誌編集者)

若者を意識しつつも反自民党という矛盾

それにしても、ここまであからさまに政治家批判するのには何か理由があるのだろうか。

民衆の敵の脚本を担当している黒沢久子氏は『ウルトラマンオーブ』や上野樹里主演映画『お父さんと伊藤さん』などを手掛けた実力のある脚本家だ。今回、初めて地上波の連続ドラマの脚本を担っている。

「ドラマでは、テレビ離れしている若年層を意識してか、千葉雄大や前田敦子をキャスティングし、主題歌は『AAA』が担当しましたが、実際に若年層の半分以上が支持している自民党を暗に批判するという、真逆のことをしています。脚本家の黒沢さんは、自身のツイッターでも政権に批判的な発言をリツイートするなど、反安倍という政治理念を持っているのでしょうが、娯楽ドラマに自身の政治的心情を持ち込めば、批判を浴びるのは火を見るより明らかです」(芸能記者)

今回の月9は、番組プロデューサーが「政治的な事件やエピソードなど、あえてメッセージ性があるものを取り入れて、新しいエンタメの方向性に挑戦した」と明かしていた。どうやらその姿勢は、各話の平均視聴率がふた桁に届いていないことから、いまのところ裏目に出てしまっているようだ。

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