ビートたけしの名言集「ゾマホンと行った『ベナン共和国』その2」 (1/2ページ)
前回からの続き。07年、殿の付き人を務めていたゾマホンが、故郷アフリカはベナン共和国へ一時帰国することになると、
「だったらよ、お前らもゾマホンと一緒にちょっとアフリカ行ってこい。せっかくだからアフリカ見てこい!」
と、殿のただの思いつきにより、わたくしを含む軍団の若手5名が、ゾマホンと片道32時間をかけ渡航し、深夜2時、何とかベナンに無事到着したのでした。
で、小さな空港を出ると、そこにはゾマホンが03年に建てた「たけし日本語学校」に通う褐色の生徒さん20数名が集まっていて、真っ暗な空港駐車場にて、唄と太鼓と踊りによる歓迎のセレモニーが開催されたのです。ただ、そのセレモニー、2時間を超える大変熱のこもったものだったため、さすがに、“気持ちはうれしいけど、一刻も早くホテルへ連れてってほしい”といった本心を隠しきれず、困惑した表情で、カポエラチックな踊りを見つめるばかりでした。
ベナンでの滞在中は、10日程かけ、くまなく現地を見て回り、トラブルもなく日本へ帰国となったのですが、まだ仕事のあるゾマホンは現地に残るため、まったく旅慣れてない軍団だけでの帰路となり、嫌な予感がすると、その予感は見事に的中。トランジット先のリビアにて、殿の提案で全員が着ていた、ベナンの派手な民族衣装がアダとなり、「お前たち、日本人じゃないな。ミャンマーからの密入国者だろ」と、あらぬ疑いをかけられ、6時間も空港で拘束。最後は日本大使館に泣きつき、なんとか日本へ戻ってきたのでした。
で、わたくし、帰国前日に現地の水をうっかり飲んでしまったため、帰路の間、かつて経験したことのない猛烈な下痢とおう吐に襲われ、30分おきにトイレに駆け込む状態で、やつれまくっての帰国となったのです。
そんなわたくしの体調不良を知る由もない殿の“あいつらひさびさに日本食が食べたいだろう”といったお気づかいのもと、成田到着後すぐに殿が待つ六本木の寿司屋さんへ直行すると、
「北郷さん、ご苦労様でした。今日はどうぞお好きな物を食べてください」
と、コントチックにねぎらいの言葉をもらったのです。