よく聞く「クラウドファンディング」とはいったい何? ビジネスマンなら知っておきたい基礎知識

最近、ニュースなどで「クラウドファンディング」という言葉を聞くようになりました。起業したい個人や商品の企画を持つ企業・個人、ツアーを開催したいアーティストなどが資金集めに利用していますが、そもそもどういう仕組みなのでしょうか。今回は「クラウドファンディング」とはなにかについてご紹介します。
■「クラウドファンディング」とは?
「クラウドファンディング」とは、群衆を意味する「crowd」と資金調達を意味する「funding」を組み合わせた造語で、アイデアや企画を持つ人がインターネットを通して不特定多数の人に呼び掛け、資金を募る仕組みです。「クラウドファンディング」は世界規模で広まっており、日本でも複数の企業が「クラウドファンディング」のサービスを提供しています。
大勢の出資者から資金を集めてプロジェクトを実行することは、インターネットが普及するよりも昔から行われていました。しかし、インターネットの仕組みを利用することで、より大勢の人から資金を集められるようになりました。
「クラウドファンディング」には、出資に対して金銭的な見返りを求めるものと求めないものに大別でき、さらにその形式によって以下の5種類に分けられます。
●金銭的な見返りを求めないクラウドファンディングの仕組み
出資者が資金調達を行う調達者に対し、金銭的な見返りを求めない仕組みです。「寄付型」と「購入型」の2種類があります。
・寄付型
災害復興や難民救済、ボランティアへの支援として寄付金を募るために「クラウドファンディング」が活用されています。日本では、東日本大震災以降急速に広まりました。
・購入型
商品開発やイベント運営のための資金を募る仕組みです。アーティストのツアー、個展、ゲームの開発など、いろいろなプロジェクトがあり、出資者を求めています。ニュースなどで取り上げられることも多く、そこで「クラウドファンディング」の仕組みを知ったという人もいらっしゃるでしょう。
「購入型」では金銭的なリターンを求めませんが、出資した金額に応じて成果物となるサービスや商品などを得ることができます。例えば、ツアーへの参加、作家のサイン入りグッズ、完成したゲームソフトなどを受け取ります。商品の場合、一般向けの販売よりも早く、商品を受け取ることもできます。
●金銭的な見返りを求めるクラウドファンディングの仕組み
出資者が金銭的な見返りを求める仕組みを「投資型」の「クラウドファンディング」と呼びます。「投資型」は「貸付型(融資型)」、「ファンド型」、「株式型」の3種類に分けられます。それぞれの特徴は以下のとおりです。
・貸付型
「貸付型」では、「クラウドファンディング」の事業者が資産運用をしたい企業や個人の投資家から小口の資金を集めます。これをまとめて大口にし、資金を必要とする企業(個人)に融資を行う仕組みです。この仕組みは「ソーシャルレンディング」と呼ばれることもあります。
融資なので、調達者である企業(個人)には返済の義務があります。出資者は、返済時の利息を分配されることで金銭的リターンを得ます。
・ファンド型
第二種金融商品取引業登録をした「クラウドファンディング」の事業者が出資者を募り、特定の事業に対して投資を行います。「貸付型」のように決まった分配があるわけではないのですが、支援した企業の売上に応じた配当が得られます。
事業がうまくいけば見返りも大きくなりますが、実績として2割は元手を下回るとされており、利益を追求するための投資としてはリスクが高いといえるでしょう。
・株式型
株式を上場していない企業が、資金調達の手段として未公開株を提供するという仕組みです。投資家は調達者である企業の情報を吟味し、投資を行う代わりに未公開株を取得します。日本では未公開株の取引は禁止されていましたが、2015年に解禁されました。
「クラウドファンディング」とはなにかについてご紹介しました。クラウドファンディングは、経済的な理由で夢を諦めずにすむ仕組みであり、お金持ちでなくても少額から投資ができるビジネスの仕組みでもあります。しかし、投資目的で取り組むのであれば、しっかり勉強して自己責任で行わなければなりません。
(藤野晶@dcp)