「暇な若い人が手伝うべき」とされがちだった昔の葬儀の様子が色々と凄い (2/2ページ)
「えー、でもお通夜でカッパ巻きや太巻きに海苔を使っているのでは?」と思ったけれど、反抗せず黙ってそのまま白い飯に塩を振って塩むすびにした。
■地域で異なる葬儀の風習
この一件のあと、葬儀に茶飯とか、海苔は弔事には使わないといった風習がどの地域のものなのかを調べてみたのだが、今まで判然とした答えを見出すことができないでいる。ローカルルール中のローカルルールなのだろうか?しかし、調べていくうちに、葬儀のご飯に関して面白い風習がいくつか存在していることがわかった。例えば、東北の山間部や新潟、長野の一部では、葬式に赤飯を出す習慣があるそうだ。長く生きて来られてお疲れ様。仏の一人となられて浄土でゆったりお過ごしくださいという願いが込められているという。
昔はお清めのお食事は精進料理だったが、現代のそれは、必ずしもそうではない。刺身や肉類の入った揚げ物なども供されて、全国的に画一的になっているような印象を持つ。一方、地域によって異なる葬儀の古くからの風習や昔ながらのお清めに込められた先人たちの願いには、様々なものがあったのだろうと想像される。
■布団が足りなかったのは故人に使用していたためだったが…
掛布団が足りなかったのはご遺体にかけてあったからだということに、納棺後に気づいた。宿泊客全員にはめでたく、掛・敷布団を使って暖かくぐっすりお休みいただいた。どうしてかは、ご想像にお任せする。