誤嚥性肺炎の知っておくべき3つの症状 (2/3ページ)
・唾液が上手く飲み込めず、常に喉がゴロゴロしている。
「そうした状態から進行すると、気管に何かが入り込んでもむせなくなってしまうのです。こうなると誤嚥性肺炎を繰り返すことが多くなってしまう。特に液体、その中でも“水”を飲む際には注意が必要です。水は刺激がなく、一気に飲み込むことができるため、これが咳き込むことにつながってしまうからです」(医療関係者)
事実、誤嚥を訴える患者に対して、病院や高齢者施設で出される食事には、ゼリー状のとろみをつけたものが多い。これも誤嚥性肺炎の予防の一つではあるが、それは最終手段であって、まだ自宅ですごしている高齢者は、まだまだそのような対策を取ることはないだろう。
「肺炎は現在、死因において第3位。それまで3位だった脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)は、4位に落ちています。その背景には、生活習慣病対策としての「血圧の管理」が、上手にできるようになったためとも言われている。一方で、肺炎が増えているということは、喉や呼吸器の管理がまだ上手くできていない証拠とも言えます」(同)
もう一つ、誤嚥性肺炎の引き金になる場合として注意したいのが、うつや不眠などの治療薬として、抗不安剤や精神安定剤、睡眠薬などを服用しているケースが多いことだ。
「これらの薬は呼吸を抑制するばかりでなく、大脳基低核(大脳皮質と視床・脳幹を結び付けている神経核の集まり)に作用して、ドーパミンの分泌が減り、サブスタンスPという物質の量を減らす。この物質は、食べ物を飲み込んだり、咳をするように神経に働きかけをするもので、減れば当然、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなるのです」(同)
このことは、誤嚥性肺炎が高齢者だけを襲うものではないことも示している。
例えば、東京都内の救急病院で誤嚥性肺炎の年齢別患者数を調べたところ、高齢者と若者が多かったという。そして、若者の患者については、ほとんどが過度の睡眠薬を服用していたという。
また、死因で4位となっている脳血管障害でも、同じく神経伝達物質が欠乏するため、罹患した後に神経嚥下障害を起こしやすく、結局は誤嚥性肺炎を引き起こすことになる。