秋津壽男“どっち?”の健康学「多くの日本人が悩む便秘を解消するためには下剤・便秘薬と浣腸はどっちを使うべき?」 (2/2ページ)
つまり、慢性便秘で3日出ていない程度なら下剤、ひどい慢性便秘や急性便秘では浣腸を使うのが正解です。もっとも自分で浣腸をするのは慣れていないとやりにくく、浣腸と同じ成分の座薬のほうが使い勝手も便利なので、最近は多くの医師が座薬を用います。
便秘が長引き、さらに吐き気を催すほどひどい場合は、腸閉塞による便秘の可能性があります。腸の中に便が詰まっているため、下剤や浣腸を使うと腸内の圧力が高まって破裂し、腸に穴があく危険性があるので、専門医に診てもらうことが肝心です。
ここで私からの提案です。下剤や便秘薬を使用する方は、次のような「3日ルール」を試してください。1日出なかったら、その夜に軽い下剤や便秘薬を服用します。翌日に出なかった場合は、強い下剤や便秘薬の量を増やして便の排泄を促しましょう。
また、下剤や浣腸を使う前に、漢方薬を用いるのも一つの方法です。医学が未発達の時代に便秘対策として最も使われたのが漢方薬の処方です。多くの漢方薬成分には下痢の作用があります。特に有名なのが「防風通聖散」です。下剤や便秘薬を頻繁に使用するよりは、漢方薬をオススメします。
便秘は1週間も過ぎてしまうと対処方法が変わってくるため、3日以上はためないようにすること。それを肝に銘じてください。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。