超高齢化社会で2兆円市場へ 小売・食品業界がせめぎ合う介護食バトル (2/2ページ)

週刊実話


 「イオンでは、これまで20品目だったプライベートブランドの介護食を'18年2月に40品目に倍増し、さらに系列のドラッグストアなどでも積極的にPRするという。前年比10倍の10億円の売り上げを目指しているといいます」(経営アナリスト)

 小売では他に、イトーヨーカ堂も介護用品売り場『あんしんサポート』コーナーを置く店舗を中心に、介護食の充実を図る動きを見せている。
 「また、食品関連企業、例えば、アサヒビール系列のアサヒグループ食品も、“いつまでもおいしく”“栄養バランス”などに力点を置いた『バランス献立』シリーズ33品を、今年9月から発売開始している。歯茎でつぶせるすき焼き、舌でつぶせる鯛雑炊、噛まなくていい牛肉などがそれで、パック入りを平均180円前後で売り出し、かなり好評を得ているといいます」(前出・食品業界関係者)
 アサヒグループ食品では、'20年度までにシニア向け食品の売り上げ目標を50億円として攻勢をかけるという。

 また、ボンカレーでおなじみの大塚食品では、カレーなどの1食100キロカロリーという『マイサイズ』シリーズを発売した。
 「通常のレトルト食品と変わらない噛み応えや味付けでありながら、高齢者が控えたい塩分やカロリーを抑えてあるのが特徴。介護食と健康食の、ちょうど中間を狙ったものです」(同)

 意外な外食チェーンも、介護食に参入している。牛丼の吉野家だ。高齢者施設や病院の給食、介護食などを手掛ける三井物産系列のエームサービスと組んで、2月から高齢者向け『吉野家牛丼』を提供し始めている。
 「冷凍食品『吉野家のやさしいごはん 牛丼の具』がそれ。やわらかタイプと、噛まなくて済むきざみタイプの2種類を、まずは、介護施設向けに売り出している。食した人たちの脳裏に昔、食べた味が残っているのか、完食する人が多いという。吉野家では当面、700万食を目標とするというが、反応のよさを受け、今後、それを上回る需要拡大も見込めると強気のようです」(同)

 まだ1000億円台と全体のパイが少ない介護食は、「そのほとんどの販売ルートが通販というのが現状」(関係者)という。これが店頭販売の普及によって、爆発的な拡大が始まるのは間違いなさそうだ。
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