悩んでいた自分に「まちがってないよ」と伝えたい。MACOインタビュー (2/2ページ)
「『LOVE』があったから、“恋愛を歌うシンガーソングライター”という今のスタイルを確立することができました。この曲を聴くと原点に戻れるので、ライブでも必ず歌うようにしています」
好きな人のことを想いながらこっそり聴きたい。そんな甘酸っぱいラブソングを、MACOは多く手がけている。恋の歌をつくるときは、「友だちとの恋愛話や、キレイな景色、好きな季節からインスピレーションを受けています」と話す彼女。2017年11月に発売した3rdアルバム『メトロノーム』に込めた想いも語ってくれた。
「みんなの心が寂しくなったり、気持ちが乱れたりしたときに、私の歌ですこしでも支えてあげたくてこのアルバムを作りました。アルバム収録曲『メトロノーム』のサビでは、年を重ねるごとに実感することを歌詞にしています」
そのタイトルの通り、一定間隔で音を刻むメトロノームのようなリズムが特徴的な楽曲。「ズレてつまずいても重なり合う 二人だけのメトロノーム 刻んでゆこう」という歌詞には、「つらいことがあったらここに戻ってきていいんだよ」という、MACOからのメッセージが込められているのかもしれない。
MACOの歌が、多くの女性たちを虜にする理由。今年26歳になったMACO。この1年間を振り返ると、CMソングに起用されたり、上海ライブを成功させたりと、歌手活動の広がりを感じることが多かったと語る。その広い世界を見つめるまなざしに、私は彼女を手の届かない遠い存在に感じたけれど、「目標としている人」を聞いてみると意外な答えが返ってきた。
「私が目標としているのは、母ですね。私含め兄弟をここまで育ててくれたことに感謝しています。いつか私も、そんなお母さんになりたいです」
てっきり世界で活躍するような大物歌手の名前が挙がるかと思っていた。しかしMACOが目標とするのは、誰よりも身近な存在の“母親”。彼女も私たちと何ひとつ変わらない、やさしい母親像に憧れる、ひとりの女性なんだと感じた。だからこそ、同世代の女性たちと同じ目線に立って、胸に響く歌をつくることができるんだろう。
その夜、TGC広島の取材を終えた私は、イヤホンで『メトロノーム』を聴きながら広島空港発の飛行機に乗った。その歌は、やる気を奮い立たせたり胸をときめかせたりするのとはまたちがう。まるで母のような包容力とあたたかさで、疲れた私を包み込んでくれた。
(編集・文:高橋ちさと/マイナビウーマン編集部、撮影:前田立)