井浦新と黒川芽以の「肌が合う」感じが素敵な大人のラブストーリー映画 (2/2ページ)

まいじつ

それほどに、長回しの画面に繰り広げられるこのふたりの“絡み”はナマっぽく、ボクは年甲斐もなく身を乗り出てしまった。R-18指定はダテじゃないぞ。

辛い記憶しか持てない女と記憶を持てないことに苦悩する男。傷ついた寄る辺なき魂の持ち主の男女が、セックスも“一歩下がって二歩進む”みたいな、まだるっこしいほどの時間をかけてやっと結ばれたりする。その“時間”がボクはいとおしい。ホテルの窓から見える“二十六夜”の月(観音様が宿り、拝むと幸運が訪れるとされる)を見つめるクライマックスでは、やっとここまで彼らはたどり着いたか、という安堵感に包まれる。

監督は、満島ひかりのフルヌードが話題になった2017年夏の『海辺の生と死』などの越川道夫。そんな越川監督にとっても、黒川芽以にとってもこれは代表作となろう。年末年始、賑やかな大作が多いが、こういう小品でしっぽりするのもオツじゃないのかな。

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