食事から見直す健康長寿の秘訣 「医食同源」の大切さを考える (2/3ページ)
「普段から元気な人は、これらを万遍なく摂って、何でも美味しく食べられているので、病気もしにくいのです。50年代以降生まれの日本人は、若いうちからそういったバランスのとれた食生活が自然と身に付いたのでしょう。ここ数年は“食育”という言葉が広まり、何をどう食べるか、親から子供に伝え、引き継いでいくことが大切です」(同)
ここで、食事と長寿の関係について見てみよう。
管理栄養士で料理研究家の林康子氏に聞いてみた。
「ペルーやパキスタン、ブルガリア、ジョージア(旧グルジア)などには、“長寿の郷”があったと言われます。これらの国があるコーカサス地方は、ヨーグルトの生産地として有名であると同時に、長寿国が集まっている地域とされます。ヨーグルトと言えば、中に含まれる乳酸菌が腸内の環境を整え、便秘を防いだり免疫力を高める効果がある。他にも、コレステロール値を下げることから、これが健康長寿に繋がっているとされています」
一般的に長寿と言われる地域では、ヨーグルトの他、発酵食品のチーズなどを上手に食べているという。現在は日本でも様々な銘柄のヨーグルトが手に入るが、中でもカスピ海ヨーグルトは、2012年あたりから日本で広まり注目を集めた。やや高価ではあるが、コレステロール値を下げ、がんを防ぐ効果もあると言われているからだ。
しかし、林氏によれば、かつて長寿国と言われた地域でも、今はそれを維持することが困難になりつつあるという。食生活が西欧化している今、ブルガリアでさえヨーグルト派からバターとパン食などに移行する人が増え、心筋梗塞などの病気に罹る人が少なくない(WHO発表の'15年データでは平均寿命74.5歳で世界ランキング80位)。
「厚労省の今年9月の発表によれば、日本における100歳以上の高齢者は6万7824人。前年から2000人あまり増え、47年連続で増加しているという。政府が'63年に統計を取り始めた頃は、わずか156人だったことを考えれば、相当な変革を遂げたことになります。ちなみに、先進国のアメリカは'15年のデータで79.3歳。その差は歴然としています。確かに、一度でもアメリカを訪れたことのある人は分かると思いますが、レストランで出される食事量が向こうはケタ外れに多い。