教会の前に捨てられた犬は一晩中飼い主が戻ってくるのを待っていた。

カラパイア

教会の前に捨てられた犬は一晩中飼い主が戻ってくるのを待っていた。
教会の前に捨てられた犬は一晩中飼い主が戻ってくるのを待っていた。


 12月半ばのある夜のこと。10歳になるゴールデン・レトリーバーが、カリフォルニア州サンバーナーディーノ郡チノの、とある宗教施設の庭に置き去りにされた。

 飼い主がなぜこの宗教施設を選んだのかは分からない。飼い主に信仰心があったのかどうかもわからないが、身勝手にも犬の運命を神頼みにしてしまったようだ。

 犬に捨てられたという意識はない。置き去りにされる理由なんてわからない。とにかく犬は飼い主を待ち続けた。しかし、一晩経っても、飼い主は戻ってこなかった。

 犬はボロボロの状態で弱り果てて歩くこともできず、とにかくそこにじっとしているしかなかったのだ。

・翌朝、施設の前にいたボロボロの犬を職員が発見

 翌朝、出勤してきた施設の職員が、後にチノと呼ばれることになるその犬を発見した。

 チノが助けを必要としていることは誰の目にも明らかであった。何年間もネグレクトを受けてきたために毛皮はボロボロで、ノミと疥癬に苦しめられていた。眼は濁り、目やにでいっぱいで、視力を失っているように見受けられた。

 また、チノはまともに歩くこともできなかった。
 栄養失調のためであった。



・かけつけた動物保護レスキュー団体に無事保護される

 職員は近くの町、テパチャピにあるマーレイズ・マッツ・ドッグ・レスキュー (Marley’s Mutts Dog Rescue)に連絡した。すると創設者、ザック・スカウ氏が、すぐさま現場に駆けつけた。

 チノは最初怯えて吠え立てた。しかし、すぐに落ち着きを取り戻し、スカウ氏に身体を撫でさせるようになった。

 「チノが全くケアを受けておらず、澱む一方の環境におかれていたことは明らかです」とスカウ氏。「眼は壊死寸前で、長いこと病毒に侵されていました。チノの眼は失われることになるだろう、と我々は覚悟したのです」



・長い間のネグレクトで全身がボロボロだったチノ

 チノを診察した獣医は、皮膚と目の疾病の他にも、チノが問題を抱えていることを発見した。長年にわたって十分な栄養を摂れていなかったため、免疫システムが損なわれていたのだ。

 また、チノの歯は磨り減って、欠けていた。まるで、退屈しのぎに金属のフェンスをかじり続けていたかのように。

 チノの元の飼い主については何も分からないが、「長年の間、誰もチノに関心を持たなかったのでしょう」とスカウ氏はいう。ネグレクトされていたチノは家の外につながれ、人間とはほとんど交流がなかったのであろう。

 早速、チノの抱える様々な疾患の治療が開始された。


保護犬同士、ドッティーと

・奇跡の回復、そして幸せな未来へ

 その2週間後。わずか2週間で、チノの状態は大きく改善されていた。あれほどひどい状態であったにもかかわらず、チノは幸運にもいくらかの視力を保つことができたのだ。また、適切なケアを受けて、皮膚の状態は日増しによくなっていった。

 「たったの2週間で、全く別の犬であるかのような行動を見せるようになりました」とスカウ氏。「現在のチノは、陽気で、幸せで、そこらじゅう走り回っています。初めてチノを見たときには、もう走るのは無理ではないかと思ったものですが」

 「最初は、『唸ってるし、年もとってるし、こいつはかなり厄介そうだ』と思いました。しかし、チノはとても優れた気質を持っていたのです。今では典型的なゴールデン・レトリーバーですよ」

 怯えて吠えていたボロボロの犬はもういない。チノは人懐こく、落ち着いている。スカウ氏は、いずれチノをセラピー犬として老人ホームやシェルター、病院などへ派遣したいと考えている。チノが完全に健康を回復したら、そのためのトレーニングに入る予定だ。

 現在、チノは他の犬や猫と一緒に療養中だが、一月後には去勢手術を施せるくらい健康になると見込まれている。すでに里親候補が見つかっており、チノはいずれ、彼らと一緒に家へ「帰る」のだ。



 「動物たちにこんなひどいことをできる人間がいるというのは信じがたいですね」とスカウ氏。「けど、そんなゴミ野郎の百倍は、行き場をなくしたペットたちを助けて、よい環境を与えてやりたいと考えている人間もいるんですよ」


via: The Dodo / Facabook など / translated by K.Y.K. / edited by parumo
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