「内見」のチェックポイントとは? いい部屋を選ぶためのコツ

学生の窓口

引っ越しするとき、まずは気に入った物件を探しますね。仲介業者では、立地、間取り、家賃など、さまざまな情報を確認できますが、「内見(ないけん)」といって実際に物件を下見してから決めるのが一般的です。今回は「内見に失敗しないためのコツとチェックポイント」をご紹介します。

■内見の注意点は?

引っ越しすることが決まったら、新しく住む物件を探します。不動産屋の店頭には、物件の場所、間取り、値段などの情報がたくさん張り出されています。最近はインターネットで探す人も多いでしょう。

ですので、気になる物件が見つかったら、業者に連絡して実際にその物件を見せてもらうのが一般的です。これを「内見」(地域によっては「内覧」)といいます。内見に行く際には、以下のような点に注意しましょう。

●内見の注意点1 内見には必ず行くこと

よさそうに思えた物件でも、実際に行ってみると印象が変わることがあります。可能な限り内見には行きましょう。

●内見の注意点2 1日で内見できるのは3-4軒程度

気になる物件が複数あり、その中から気に入った物件を選びたいというのもよくあるケースです。しかし、しっかり内見するにはそれなりに時間がかかります。見たい物件の数が多い場合には、日程を分けたほうがよいでしょう。

●内見の注意点3 内見に持っていく物

内見はただ物件を見に行くためのものではありません。以下のような物を持参しましょう。

・筆記用具、メモ帳

実際に物件を見て気になったこと、記録しておくべきことはしっかりメモしておきましょう。

・物件の図面

実際の物件と見比べるのに使います。コピーをもらえるなら、書き込みをしてもよいでしょう。

・カメラ

普通のデジカメでも携帯電話やスマホのカメラでも構いません。気になるものは写真で残しておきます。

・メジャー

コンセントの位置や通路の幅、家具を置くスペースなどを測るのに使います。使っている家具を持っていく予定なら、そのサイズを控えていきましょう。

・コンパス

方角は図面と比較すれば分かりますが、コンパスがあると便利です。

●内見の注意点4 最寄り駅から物件まで、実際に歩いてみる

不動産屋などで提示されているデータで「駅から徒歩〇分」という記載がありますが、これの多くは1分で80m歩くという計算で記載されています。しかも、途中に踏切や信号、急な坂道などがあっても、それらが考慮されていないことがあります。自分が実際に歩いて何分かかるのかを計っておきましょう。

駅から遠い場合には、バスや自転車を利用することになるかもしれません。念のため、バス停の時刻表を写真を撮って保存しておくと便利です。

また、実際に歩く際には途中にある店や街灯などもチェックしておきましょう。物件がきれいで駅から近かったとしても、生活に必要な物を売っている店が近所になければ、生活するには不便ということになります。また、街灯が少なければ夜道は暗くなり、女性の1人暮らしにはリスクが高いといえます。

●内見の注意点5 物件の周りの施設は?

物件の周りに騒音や臭いの原因となる施設や店がある場合、そこで生活するのは難しいかもしれません。強い臭いや煙を出すような飲食店、娯楽施設などが近所にあるかどうか、確認しましょう。

内見で注意すべきは部屋だけじゃない!

●内見の注意点6 部屋だけでなく、建物の玄関や通路、エレベーターなどもチェック

現地に着いたら、部屋の中だけではなく、建物の玄関、通路、エレベーターの幅や奥行きもチェックしておきましょう。大きい家具や家電を自分で運ばないとしても、新しく買う予定の物があれば必要な情報です。

●内見の注意点7 建物の前の道の広さを確認

引っ越し業者に依頼する際、建物の前の道路について尋ねられます。建物に駐車場があり、そこで作業ができれば問題ないのですが、場合によっては建物から少し離れた場所にトラックを止めて作業しなければならないことがあります。引っ越しの料金にも影響するので、大ざっぱでも構いませんから把握しておきましょう(自動車2台が余裕ですれ違える、など)。

●内見の注意点8 建物の共用部分を確認

玄関、エレベーター、廊下、ごみ捨て場など、建物の共用部分を確認しましょう。廊下の電球が切れたままとか、ごみ捨て場が汚い(分別等が間違っていて回収されていないごみが残っているなど)ような場合、建物全体の管理が行き届いていなかったり、モラルが低い住人がいたりするかもしれません。

●内見の注意点9 ブレーカーの容量を確認

どれだけの電気容量が使えるのかを確認しておきましょう。夏・冬はエアコンを使う機会が多くなります。特にパソコンを使う場合、注意が必要です。エアコン、パソコンを使っていて、電子レンジやドライヤーを使おうとしたらブレーカーが落ちてパソコンの電源も落ちた、というトラブルが起きるかもしれません。一般的な1人暮らしなら、30Aもあれば十分だと考えられます。

●内見の注意点10 ドアや窓の立て付けが悪くないか

部屋にあるドア、窓、扉の類いが普通に開け閉めできるか確認します。場合によっては力を入れないと開かなかったり、音が鳴ったりすることがあります。

●内見の注意点11 部屋の汚れや傷を確認

壁紙やフローリングの汚れや傷、キッチンやバスルームなどのカビや結露、不快な臭いなどがないかどうかを確認します。

●内見の注意点12 天井の高さは十分か、汚れていないか

掲示されている図面では、部屋の天井の高さまではわかりません。あまり天井が低いと圧迫感があり、落ち着かないものです。また、天井に染みがあるようなら、以前雨漏りした可能性もあります。確認しておきましょう。

●内見の注意点13 壁、天井の厚さは十分かどうか

隣、上下の部屋から聞こえる音は、その部屋で快適に暮らせるかどうかに大きく影響します。壁や天井の厚さは確認しましょう。

●内見の注意点14 日当たりがよいか

建物が密集しているような住宅地では、目当ての物件に十分に日が当たらないこともあります。これは写真などではわかりにくいので、実際に内見で確認する必要があります。

●内見の注意点15 エアコンの取り扱い

最近はエアコンが設備として設置されている物件も増えていますが、そうではない場合もあります。設備であれば不具合があったときに点検や修理を依頼できますが、前の住人が置いていったエアコンをそのまま使うといった場合には自腹で修理することになります。

●内見の注意点16 コンセントの数と場所

電気製品を多く使う人の場合、部屋のどこにどれだけのコンセントがあるのかは非常に重要です。家具を置く場所にも関わってきますので、しっかり確認しましょう。

●内見の注意点17 今使っている家具が使えるかどうか確認

物件によってはガスが使えなかったり、電話やテレビがそのまま使えないということがあります。接続端子などを確認しておきましょう。

●内見の注意点18 家具を置く場所を考える

洗濯機、冷蔵庫、テレビなどは、部屋のコンセントやアンテナ(チューナー)の場所によって置く場所が限られます。どこに何を置くのか、シミュレートしておきましょう。

●内見の注意点19 ベランダのようすを確認

ベランダは、汚れなどを確認するだけではなく、外から簡単に侵入できないようになっているかどうかも確認しておきましょう。

以上、内見の際の注意点をご紹介しました。新居を決める際は、これから生活する部屋が快適かどうか、しっかり確認してから契約したいものです。見るべきポイントは多岐にわたりますが、譲れない部分と妥協できる部分を見極め、悔いのない物件選びをしましょう。

(藤野晶@dcp)

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