ドローンがグッジョブ!溺れた人に浮輪を運び無事救出に成功(オーストラリア)

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ドローンがグッジョブ!溺れた人に浮輪を運び無事救出に成功(オーストラリア)
ドローンがグッジョブ!溺れた人に浮輪を運び無事救出に成功(オーストラリア)


 軍用デバイスとして恐れられる一方、空撮により見事な景色を提供するドローンがまた新たな一面を見せている。

 昨年、オーストラリアのニューサウスウェールズ州の海岸で10代の男性2人が沖に流される事件が発生、その画期的な救助シーンが話題になっている。

 今回救助に向かったのはなんとドローン。事態に気づかなかったライフセイバーに代わり、救命用の浮袋を持って現場に赴き、痛ましい水難事故を未然に防ぐことに成功した。

 出発からわずか70秒で溺死を防いだドローンの見事な手際をご覧いただこう。
Extraordinary footage shows new 'Little Ripper' drone saving two stranded swimmers

・現場に飛んで自動で膨らむ浮袋を投下

 これは昨年レノックス・ヘッドの海岸で水難救助をしたドローンのカメラがとらえた映像で、今月中旬に公開された。

 男性2人は近くの浜で泳いでいるうちに沖に流され、戻れなくなってなっていた。

 現場に向かったドローンは、海岸から700mほど沖に漂う2人を発見。海の深さは不明だが、うねりは3mほどだったという

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image credit:youtube

すぐさま水に落ちると自動的に展開して膨張する浮袋用救命ポッドを投下
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image credit:youtube

海面に落ち、ポッドから浮袋が展開していく。
スクリーンショット-(5120)
image credit:youtube

浮袋につかまる2人。これで溺死から免れることができた
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image credit:youtube

 なお、このドローンは当時は正式な水難救助用ではなく、海上での試験段階にある機体だった。
 
 だがこの時は浜辺のライフガードたちも流された2人に気づいていなかったため、急きょ救助に乗りだすことになったという。

・救命デバイスをコンパクトに運ぶドローン

 このドローンは、オーストラリアで水難救助用ドローンを運用するリトルリッパーライフセイバー社のものだ。

 この企業は現在、ドローンに簡単に装着でき、ドローンから簡単に投入できる軽量ポッド(袋状の入れ物)に収まるコンパクトな救命デバイスを開発中だ。

軽量ポッドを運ぶドローン
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image credit:Little Ripper Life Saver

 なお、その軽量ポッドは、AED(自動体外式除細動器)や救命胴衣、電磁波でサメを追い払う装置のほか、個人用のサバイバルキットを収められるようになっている。

・わずか70秒。従来にはなかった救助法

 年々増加するサメの被害を減らす作戦に取り組むニューサウスウェールズ州の政府は、今回の救助法を世界初と評し、従来のドローンとは一線を画すと期待している。

 また政府は、今回の救助の所要時間がわずか70秒だったと明かし、代わりにライフガードが救助に出たとしても2人のもとに泳ぎ着くまで6分はかかっただろうと述べた。

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image credit:youtube

 近年ドローンの活躍の場は広がりつつあり、自然災害時だけでなく、医療検査や医療品の配達にも一役買っている。

 用途によってさまざまな可能性を持つドローン。今後は水難救助にも一役買う存在になりそうだ。
 

via:boingboing / thevergeなど / translated by D/ edited by parumo
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