動物も自殺をするのか?自殺をしないという科学的根拠は得られず(米研究) (2/4ページ)
動物にそのような能力があるのか?
・動物の自殺をしないという科学的・哲学的根拠はない
サンフランシスコ州立大学の哲学者ダビッド・ペーニャ=グスマンは、『Animal Sentience』に掲載された『人間以外の動物は自殺をするか?(Can nonhuman animals commit suicide?)』という論文で、人間以外の動物が自傷行為や自殺を図ることがあると示す事例を紹介した。
彼は動物の自殺が、人間の行為とはまったく別物であるとする科学的・哲学的根拠はないと論じた。
手始めとして、ペーニャ=グスマンは動物に自殺などできないと考えられる理由を考察することにした。
例えば、現在の実験に基づくデータベースが人間のみに自省や意識的な主観があるという見解を支持しているかどうか調査した。
結果は然にあらず。むしろ人間と動物には差異よりも共通点の方が多く、あらゆる動物が認知連続体(cognitive continuum)に沿って存在していることが示唆されている。
・動物の自殺は幅広い自滅行為の一種
ペーニャ=グスマンはさらに、”自殺”は単一の行動としてではなく、幅広い自滅行為として理解するべきだと論じている。
こうした自滅行為は、血縁選択(交尾の後、自らを刺して死ぬスズメバチなど)という進化論的理論や生態系理論(レミングの自殺を説明する分散行動など)によってうまく説明されるものから、人間の自殺にかなり近いと思われる行動までさまざまだ。