世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第256回 移民と所得のフラット化 (2/3ページ)

週刊実話

1月8日、アメリカ政府はエルサルバドルにおける大地震発生を受け、同国出身の移民約20万人を対象に続けてきた在留資格「一時保護資格(TPS)」付与の打ち切りを発表した。一時保護資格と言いつつ、自然災害でアメリカに流入した南米からの移民は、その後、何十年も居住し続けるケースが少なくなく、トランプ大統領の言う「てぬるい移民制度」の一部を成していた。

 先進国(※日本除く)が続々と「反移民」に舵を切っていく反対側で、いわゆる新興経済諸国では興味深い現象が起きている。'15年の数値では、日本は世界第4位の移民受入大国となっている。それでは第5位がどこかといえば、韓国だ。とはいえ、その移民受け入れ国である韓国から「日本への移民」が増え続けているのである。
 '14年10月時点の日本国内の韓国人労働者数は3万7262人。'15年10月が4万1161人で、対前年比11%増。'16年10月が4万8121人。対前年比15%超の増加。なぜ、韓国からの移民(=外国人労働者)が増え続けているのだろうか。もちろん、韓国の若年層失業率が高止まりを続けているためだ。'16年の数値で、韓国の若年層失業率は10.6%と、2桁の状況が続いている。
 そして、なぜ韓国の若者の職がないのかといえば、明らかに「移民受入」が影響を与えているわけだ。'16年の韓国への移民流入数は、約37万人。そして5万人近い韓国人(主に若者)が日本で働いている。移民の「玉突き」が起きていることが理解できるだろう。
 日本も、このまま移民受入を続けると、低賃金に苦しむ国民が「外国に職を求める」という状況になると思われる。

 韓国と同じ現象が、実は欧州でも起きている。具体的にはポーランドだ。人口約3800万人のポーランドが「人手不足」を理由にウクライナ移民を受け入れようとしている。しかも、100万人規模だ。日本でいうと334万人(!)の移民を受け入れるようなものである。ポーランドはイギリスやドイツに対しては「移民送り出し国」だ。'14年のデータによると在英ポーランド移民は、83万人を越えている。
 無論、ポーランド移民はイギリス以外にも大勢いる。ベルリンにおけるポーランド移民の数は、トルコ移民に次いで第2位につけている。

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