日本人を狙う最凶のスマホウイルス「Skygofree」対策法
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スマートフォンのAndroid端末をハッキングする“過去最強のウイルス”が発見され、コンピューターセキュリティー会社のマカフィーが注意を呼び掛けている。
『Skygofree』という名前のマルウェア(有害ソフト)で、もともとはサイバー監視を目的に設計されたものだが、モバイル通信速度を改善させるためのアップデートを装って世界中に拡散されたという。
「感染すると、端末が周囲の会話や音の録音を勝手に開始したり、ハッカーがコントロールするWi-Fiネットワークにこっそり接続させるなど、個人のプライバシーが明るみに出る可能性があります。また、ユーザーが端末のロックを解除しようとすると、フロントカメラでボタンを押した人の写真を撮影する機能もあります。端末に保存されている動画や写真、通話記録、メールなど、あらゆるデータを根こそぎ窃取されるという、かつてないほどの凶悪なウイルスと言ってもいいでしょう」(IT業界エンジニア)
マカフィーの指摘によると、ターゲットになっている端末は、主に2012~2013年ごろに発売されたモデルが多く、ソフトウェアアップデートなどの対象から外れたものが狙われているという。また、そのうち日本の通信キャリアから発売されたモデルが半数を占めているという。
LINEのデータも狙われる
「携帯電話会社のウェブサイトに見せ掛けた偽装サイトでSkygofreeに感染させようとするので、自分が訪問しているサイトのURLをきちんと確認してください。また、ゲームやポルノなどに偽装されている場合もあり、インストールしてしまうと、知らぬ間に感染してしまうこともあります。アプリをインストールする際は、正式なストア以外からは行わないようにしてください。万が一、誤ってインストールしないためにも、設定から『提供元不明のアプリ』のインストールを無効にしておくといいでしょう」(同・エンジニア)
また、Skygofreeの監視対象にはLINEも含まれており、連絡先や通話履歴を収集するよう設計されている。LINEを使用しているユーザーの多くは日本人なので、明らかに日本をターゲットにしたウイルスだと想定される。
一度流出した個人情報を回収することはかなり困難だ。くれぐれも怪しいURLはクリックしないよう、またアプリのアップデートなどで端末に新たなデータをインストールする場合は必ず配信元を確認しよう。
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(C)Georgejmclittle / Shutterstock