「マレーシア航空370便墜落事故」に新たなるミステリー。探査船が3日間消失。さらに水没した財宝の写真まで公開され、陰謀論が再燃

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「マレーシア航空370便墜落事故」に新たなるミステリー。探査船が3日間消失。さらに水没した財宝の写真まで公開され、陰謀論が再燃
「マレーシア航空370便墜落事故」に新たなるミステリー。探査船が3日間消失。さらに水没した財宝の写真まで公開され、陰謀論が再燃


 航空史上最大級のミステリーと言われているマレーシア航空370便墜落事故は2014年3月8日に起きた。

 この日クアラルンプールから中国北京に向かっていた同便は突如消息を絶ち、その後、インド洋に墜落したと推定された。

 機体の一部はインド洋上で発見されたものの、全ては発見されておらず、墜落原因についても不明点が多い。

 そんなマレーシア航空370便にまつわる陰謀論が再燃している。発端となったのは、探査船シーベッド・コントラクター号が3日間消失し、その直後にオーストラリア沖で撮影されたという水没した宝箱らしきものの写真が公開されたことだ。

 2017年1月、MH370便の機体捜索は一旦中止されたが、その後もマレーシア政府は民間海底調査会社、オーシャン・インフィニティに依頼し捜索を行っている。

・海底で発見された謎の箱

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 謎の箱はインド洋南部、「難破船1」と呼ばれる区画の水深4キロの海底で発見された。

 その付近では100年以上前にシドニーへ向かう途中で失踪したペルーの輸送船「SVインカ」と考えられる「難破船2」も沈んでいる。このことから宝箱はインカの失われた財宝ではないかという憶測も流れている。

 どちらの難破船も第七円弧(7th Arc)というMH370便の燃料が尽きた可能性が最も高いとされる領域の範囲内で発見された。発見したのは、消失した機体を捜索していたハビラ・ハーモニー号だ。


・MH370便が墜落されたとされる場所で合計4隻の難破船が

 実は一帯では合計4隻の難破船が発見されている。そこから北へ行った水深3700メートルの海底からは漁船と考えられる「難破船3」と、小型木造漁船「難破船4」が見つかった。

 2015年3月7日、フグロ・エクエーター号のソナーが破片が散らばった現場を捉えた時、関係者の間にはどよめきが起こった。

 ついに370便の機体が発見されたと期待されたからだ。しかしきちんと調査してみると、難破船の残骸であることが判明した。

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 「驚きました」とフグロ社代表のポール・ケネディ氏はコメントする。

 「船の来歴は不明です。WA海事博物館にも記録がありません。もしかしたら南アフリカからオーストラリアに航行する途中で沈んだのかもしれません」(ケネディ氏)

 船の正体を特定する鍵は錨だ。その形状から1820年頃のものだと推測され、船も当時のものだと推定された。鐘と腕木の一部を除けば、船で唯一現存していたのは大きな四角い箱だけである。

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錨の形状から難破船は1820年のものと特定された

 「きちんと残されていたのは大きな箱だけです。船体は朽ち果てて失くなっていますが、4000メートルの海底に大きな箱があったんです。中身は何でしょうね」(ケネディ氏)

 MH370便捜索チームの初期メンバーであったドン・トンプソン氏は、箱は水の貯蔵タンクだと考えている。

 「フグロ社の報告書にも”水用タンク”と記載されています」(トンプソン氏)
 
 シーベッド・コンストラクター号、フグロ・エクエーター号、ハビラ・ハーモニー号はいずれも失踪した370便の機体の捜索中であった。そして、これらの捜索船の航路は愛好家や陰謀論の支持者によって追跡されていた。


・MH370便の探査船シーベッド・コンストラクター号が3日間消失

 ところが先週シーベッド・コンストラクター号の位置がネットで確認できなくなってしまう。これが各方面からの憶測を呼んだ。

 失踪事件が、クアラルンプールから北京へ向かう途中で失踪した370便に関連する陰謀論を再燃させたとしても無理のない話である。

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 一部では、コンストラクター号は機体を発見したが、政府からの支払いを確認するまで場所を公開しなかったと噂される。

 また一方で、オーシャン・インフィニティ社(コンストラクター号の所有者)は機体を発見できなかったため、SVインカの捜索に方向転換したという説も流れている。

 コンストラクター号はつかの間行方不明となった後の木曜日、パースの港に停泊し、火曜日にはネットでも確認できるようになった。
 

・失踪の原因に関してはノーコメント

 オーシャン・インフィニティ社はこの失踪の原因についてコメントを差し控えており、しばらく港に停泊してから捜索を続行するとしか発表していない。

 この失踪事件に先立ち、ある航空関係の専門家は370便のような悲劇が再び起きると発言していた。その人物はロンドン大学シティ校のデビッド・スタップルズ教授で、「第二のHM370便が出ないとは誰にも言えない。起こりうるからだ」と述べている。

 この発言は、新しい飛行機に毎分位置を連絡することを義務付ける国際規定が2021年まで実施されないことに言及してなされたものだ。

 現在、マレーシア航空、シンガポール航空、カンタス航空などの航空会社は15分に一度飛行機の追跡を行なっているが、これは今年11月に義務化される。

 しかし仮に時速1000キロ程度で飛行している飛行機が失踪した場合、捜索範囲は17万平方キロにも及んでしまう。これでは生存者を見つけることはかなり難しい。

 オーストラリア、マレーシア、中国の捜査当局はこれまで217億円近くの資金を投じているが、思ったような成果は挙げられていない。

 1月2日、マレーシア政府はオーシャン・インフィニティ社と90日以内に機体を発見できたら約60億円を支払う契約を締結していた。


Underwater photos of sunken treasure sparks MH370 theories
References:Underwater photos of sunken treasure sparks MH370 theories/ written by hiroching / edited by parumo
※追記(2018/02/17):本文の一部を修正して再送します
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