絶望9割、希望1割。『恋人たち』で観るカカオ99%の人間模様 (2/2ページ)

マイナビウーマン

3人の日常がすべて真っ黒なわけではなく、四ノ宮は上流階級と言って差し支えない暮らしを送っているし、瞳子は男のために装い、生活に帯びた熱は彼女を確実に幸せにしている(アツシだけは大部分が辛く、苦しいのですが)。それでも、うまくいかない側面にフォーカスして安心してしまうのは、人間のサガなのでしょうか。

今回のワンシーン「お役所仕事に辛い思いをしたことはありますか?」

予告編42〜49秒。保険証の再発行のため、市役所でアツシと職員がやり取りするシーン。生活苦により未納だった15カ月分、手元には1万円しかない。「お金ないです、生活きついんで」「じゃあ次の(支払いの)お約束していただけますか」という淡々とした、辛い会話。 この短いテキストをしたためているだけでも、思い出して少し胸が苦しくなります。ひとやり取りだけでも辛くなるのに、本編ではもっと辛いやり取りが続くのです。 けれど、そんなシーンを経てからの終盤。自分をどん底に陥れた通り魔犯を殺したいと叫ぶアツシに、会社の先輩である黒田が投げかける言葉はとても優しく、この作品の数少ない救いです。 きっと、途中で観るのをやめたくなるかもしれません。そう思っても、どうか最後まで観てください。ちゃんと救いのあるお話ですから。

今はどん底でも、数年経てばそれが笑い話になっている。そんなことってありませんか? 意外と人生、なんとかなるものです。なんて、私が言わなくても、みなさまご存知ですよね。今週末は本作で、自分の感情と向き合ってみてはいかがでしょうか。

今週もおつかれさまでした、よい週末を。

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映画『恋人たち』公式サイト http://koibitotachi.com/ 定額配信サービス情報(※2018年2月16日時点) Netflix:◯ Hulu:◯ Amazonプライム・ビデオ:×

(臼井大輔)

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