天才テリー伊藤対談「音喜多 駿」(1)イエスマンだけを小池知事は欲しい (2/2ページ)

アサ芸プラス

テリー 例えば、どんな情報が不十分だったんです?

音喜多 最もわかりやすいのは豊洲・築地の移転問題ですね。都議選前に突然「築地は守る。豊洲を生かす」と言ったわけですが、当時都議団の幹事長を務めていました私にも、事前には何の知らせもなかった。しかも後日の検証で、その意思決定のプロセスが書面で何も残っていない。小池知事が独断で決めていた、ということがわかってきたんです。

テリー まあ、独断といっても、誰かアドバイザーはいますよね。

音喜多 恐らく、今顧問を務めている方々──都民ファーストの事務総長になられた小島(敏郎)さんみたいな方々の影響力が強かったんだろうなと。ただ、やっぱり議会や審議会での議論を経て、「こう決定しました」と報告しないと。そもそも、石原慎太郎さんを百条委員会に呼び出して「なぜ豊洲だったのか、わからない」と責めたてた小池知事が、同じようなことをやってしまっているというのは、やはり看過できないですよ。

テリー 音喜多さんは小池知事の右腕的な存在だったじゃないですか。それでも、聞く耳を持ってくれなかったんですか。

音喜多 結局のところ、小池知事はイエスマンが欲しかったんだと思います。ですから、「早く豊洲に決めるべきだ」など忌憚なく意見を述べたり、メディアの取材などで踏み込んだ発言をしていた私を遠ざけたのだと思います。

テリー 豊洲に決めるべきも何も、それ以外に答えがないじゃないですか。

音喜多 基本的にはそうですよね。ですが去年、豊洲で環境基準超過のベンゼンが検出されて、世論が「とんでもない」とワッと沸いた頃、恐らく小池知事は、真剣に築地の再生を検討していたんです。一度決定したものをたやすく覆すことを、僕は非常にまずいと思ったわけです。ですが、やっぱり小池知事や側近の人たちからすると「我々の決めたことに口を出すな」ということだったんでしょうね。都議選が終わった直後、私は幹事長を更迭されて、言論統制の下に敷かれて、現場から遠ざけられてしまったということです。

「天才テリー伊藤対談「音喜多 駿」(1)イエスマンだけを小池知事は欲しい」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2018年 2/22号音喜多駿小池百合子議員テリー伊藤社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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