梅の花どんだけ好きなの!新選組・土方歳三が詠んだ梅の句から溢れ出る”梅愛” (2/3ページ)
「人の世のものとは見へず梅の花」
どんだけ梅の花リスペクトしてるの!?と聞きたくなる梅の花シリーズ。そのくらい梅が大好きな歳三さんですが、その中でも抜きん出てものすごく美しい白梅に出会ったのでしょう。身分によって人間の価値が分けられていた江戸時代、武士になりたいと願ってもままならぬもどかしい思いの中で、人の汚さや醜さを嫌というほど味わっていた歳三さんだからこそ、凛と澄んだ白い梅に不思議な感動を覚えたようです。
「梅の花壱輪咲ても梅はうめ」さて、こちらは豊玉発句集の中でも最も有名な句の一つではないでしょうか。ものすごく良い句!というわけではありませんが、何かのキャッチコピーみたいに1度聞いたら頭から離れません。
そのまんまというか、深いような、深くないような、読み手によって意味を持ったり持たなかったりするこの句。俳句の世界では、豊玉発句集の中でも出来がよくない句とされています。しかしファンが惹かれるのは、やはりこの句に表れた歳三さんのまっすぐさと親しみやすさなのでしょう。
「梅の花咲る日だけにさいて散る」発句集の最後を飾る句。
この句を残して、歳三さんは京へ旅立ち、新選組の鬼副長へとなってゆくのです。そう考えると、彼の覚悟がよく表れた真面目すぎるくらいに実直な句なのではないでしょうか。この句の通りに、歳三さんは幕末の世に咲き誇り、江戸幕府とともにその生命を散らしたのです。
俳句ではありませんが、実は新選組最恐ボス芹沢鴨の辞世の句も、梅に絡めた和歌でした。芹沢は酒に酔っては乱暴狼藉を働いた事で有名ですが、素面の時は至極まっとうで、礼儀も教養もあり、一廉の人物だったそうです。
