やくみつるの「シネマ小言主義」 離島マニアにはたまらん! シブイ情景と人々 『ウイスキーと2人の花嫁』 (1/2ページ)

週刊実話

やくみつるの「シネマ小言主義」 離島マニアにはたまらん! シブイ情景と人々 『ウイスキーと2人の花嫁』

 この映画の舞台は英国。行ったこともなければ、(辺境地好きとしては)行くつもりもない国でした。しかし、本作でスコットランド北のアウター・ヘブリディーズ諸島の情景を見ておりますと、これはアリだなと。思わず、作品を見終わったあと、自宅に帰って地図で場所を確認してしまった次第です。
 周囲を荒海に囲まれた小さな島ならではの、ゆったりとした時間の流れ方。偏屈と思えるほど、自分たちの秩序を頑なに守り、決して豊かではないけれども誇り高く暮らす村人たち。なんか、いいんですよ。
 そして、老いも若きも、命の次に大事にしているのがウイスキーというのがシャレていて、スコットランドらしいですよね。

 時は第二次世界大戦。ナチスによるロンドン空爆が激しさを増す中で、“命の水”であるウイスキーの配給が止まってしまいます。村の一大事をなんとかしようと、沈没寸前の座礁船から積み荷のウイスキーをこっそり積み出してしまおうとする村人たちのドタバタ喜劇です。
 この閉鎖的な環境といい、何となく小ジャレた展開といい、三谷幸喜の脚本のような味わいですが、実話をもとにした原作小説があります。かつて、一度映画化もされ、名作として愛された作品のリメークです。地味ながら、ほっこり滋味あふれる映画として評価を得られる素地があるんですね。

 とはいえ、やっぱり自分は何よりもこのマイナーな土地柄にそそられてしまうんですよねぇ。まるでNHK『小さな旅』の英国版を見ている気分になってしまいました。
 というのも、私は離島マニアでもありまして、「離島」と聞くだけで行きたくてたまらなくなります。ただまぁ、実際に出掛けるのは、アフリカや南米などの辺境地にある離島が多いのですが。
 この正月休みにも、中南米のニカラグア共和国に出掛けてきたのですが、その旅程の中に、離島のリトル・コーン島が入っていました。
 カリブ海の楽園と呼ばれるこの島は珊瑚礁が有名で、年に何日もないのんびりした日々を、ビーチで読書でもしながらすごそうと楽しみにしていました。しかし、飛行機と船を乗り継いで、やっと島に着いたと思ったら、添乗員さんからお知らせが…。
 内容は、ニカラグア海軍からの命令で、低気圧が近づいているので、明朝、本土に戻れと。

「やくみつるの「シネマ小言主義」 離島マニアにはたまらん! シブイ情景と人々 『ウイスキーと2人の花嫁』」のページです。デイリーニュースオンラインは、エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る