藤井聡太六段・「異次元出世」で高校生賞金王になる(1)勝利を引き寄せた「焦点の歩」 (2/2ページ)
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羽生善治
竜王といえば、相手の想像しない妙手を指す“羽生マジック”が有名ですが、藤井の4三歩もそれに近いものだったと思います」
鮮烈な一手は、羽生の動揺を誘った。焦点の歩から3手後に訪れた勝敗の分け目を、将棋ライターの松本博文氏が解説する。
「両者ともに持ち時間がなくなり、一手60秒未満で指さなければいけない“秒読み”に入って、先を読むのが難しい状況でした。しかし、その後の9九銀が、羽生竜王にしては珍しく、判断ミスと言わざるをえない手だったのです。コンピュータで対局の解析をしても、その一手が明らかな失着。形勢は一気に藤井さんへ傾きました」
そのまま羽生を押し切ると、迎えた決勝戦でも、A級在籍のトップ棋士である広瀬章人八段(31)を相手に勝利を収める。
デビューからの29連勝という快挙は日本中を熱狂させたが、今回成し遂げた「永世七冠撃破」の大仕事で、以前にも増して「藤井バブル」が過熱しそうな勢いなのだ。