幕末流料理男子?話題作「幕末グルメ ブシメシ」の主人公・酒井伴四郎。その正体とは? (2/2ページ)

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また、伴四郎のように禄高が高くない武士に料理人を雇うゆとりが無かったことは想像に難くなく、自分で炊事をする必要に駆られていました。

伴四郎の日記には、調味料は共同購入、ご飯は一緒に炊くがおかずを自前で用意した話が多く記されています。少ない稼ぎの中から倹約していたことが分かる記述から、彼の節約生活を窺い知ることが出来ます。

武士、厨房に入らざるを得ず!を楽しんでいた伴四郎

江戸時代は儒教の影響で、“男子厨房に入らず”として男性が自炊することを戒める風潮がありました。その筆頭である武士がご飯作りなどをする羽目になり、さぞや伴四郎さんは屈辱だったのではないか…と思いきや、彼はそれなりに自炊生活を楽しんでいます。

使い勝手の良い高級な鍋を買って嬉しかった話。野菜を煮込んでおすそ分けした話。大喜びで初鰹を調理した話など、伴四郎の料理男子ぶりは現代の自炊する男性に匹敵どころか、凌駕すると思われるほど精力的かつレパートリー豊富なものです。

日記に記されているのは、自炊ネタばかりではありません。同じ長屋で寝起きする大石直助との気さくなやりとり、食いしん坊でお調子者の叔父様こと宇治田平三とのおかずを巡る攻防戦など、思わずくすりとしてしまうのも見逃せないところ。その魅力はとても一言では言い尽くせません。興味のある方は、『幕末単身赴任 下級武士の食日記』がちくま文庫から出ているので、ぜひご一読をば。

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