サカクラカツミ「日本文化をエンターテインメントで表現したい」 (2/2ページ)
それを東洋人が表面だけ真似てたんじゃ、やっぱり腹が立って当然ですよね。
僕がすごく憧れていた方に、自分の今のスタイルがダメって言われたのもすごいショックでしたが、彼女はさらに、人生が変わるひと言を言ってくれました。「日本にはカッコいい文化がたくさんあるのに、なぜ他人の文化を真似してるの」って。
それからは、いろいろと試行錯誤しながら、オリジナルのパフォーマンスを模索しました。小さい頃からやっていた空手の動きを取り入れたり、プロジェクションマッピングの技術を導入したり……。
おかげで今では、いろいろな国からお呼びがかかるようになり、訪れた国は40か国。そのうち19か国ではテレビにも出ました。
海外に行って一番ビックリするのは、「これで将来設計ができるのか」って人が、みんなすごくハッピーに生きているところです。
でも日本って、ちゃんとした大学出て、ちゃんとした就職をして、その中でどんどん上にいかないとダメって、知らないうちに教え込まれてるじゃないですか。あまりにも真面目で勤勉すぎると思うんですよね。もちろん、それでここまで発展したっていうのもあるんですけど、心の病気の人もたくさんいるし、自殺者も多い。もっと好きなことをやって、楽しく人生をおくってもいいと思うんですよね。
僕たちもこれまでは、海外へどんどん出ていこうと思ってましたが、今年からは日本人にこそ日本の格好良さを再認識してもらいたいので、日本での活動を頑張っていきたいと思います。
撮影/弦巻勝
さかくら・かつみ(さかくら・かつみ)
1963年6月19日、愛知県名古屋市生まれ。5歳から空手を習い、大学ではボクシングに転向。大学卒業後にさまざまな職業を経験したのち、その身体能力を活かしてダンスの道に。1999年、盟友のエイコとパフォーマンス・ユニット『オリエンタリズム』を結成。2008年に加わったマミと3人で、世界を股にかけて活動する。
※1:ヒップ・ホップ=1970年代初頭に、主に米国のアフリカ系住人のコミュニティを中心に生まれた音楽、ダンス、美術の文化。
※2:マドンナ・グライムス=1962年生まれ。2016年没。ダンサー、振付師、フィットネス講師。米ハリウッドでスタジオを経営し、リリースされたダンスとフィットネスのビデオは20本を超える。