おひとり様もそうじゃない方も検討すべき価値のある死後事務委任契約とは

心に残る家族葬

おひとり様もそうじゃない方も検討すべき価値のある死後事務委任契約とは

非婚だったり、配偶者に先立たれたり、あるいは離婚して、「おひとり様」生活を余儀なくされる人が増えている。「おひとり様」は何のしがらみもなく、のびのび生活を送れて楽だと感じている人もいるだろう。特に、長い間、子供の世話、旦那の世話、そして両親や、舅、姑の世話することで人生の大半を費やさざるを得なかった元気な「おひとり様」の中高年女性の中には自由を謳歌している人も多いに違いない。それはある意味、人生最良の時なのかもしれない。

■いよいよ本当にひとりになったら?

しかし、子供も配偶者も他界し、友達にも先立たれ、自分だけが生き残ってしまう事態になったらどうしたらよいのだろう。世の中に一人も縁者がいなくなり、天涯孤独になるのだ。看取る人もいないし、死後の様々な始末をしてくれる人もいない。

人が亡くなった後に行わなければならないことは、葬儀とか埋葬などだけでなく、そのほかの事務的な処理が結構たくさんある。多くの事務手続きには手数料がかかるので、死後もお金が必要なのである。

■死後もお金はかかる

死後に行わなければならないことを列記してみよう。まず、葬儀、埋葬。葬儀は省いたりできるだけ簡素に執り行ったとしても、いくばくかの出費は必ず発生する。埋葬するためには役所に行って埋葬許可証を貰ってこなければならない。死亡届や戸籍変更の手続き。入院していたら、入院費の精算。遺産があれば相続の手続きが必要だし、相続人がわからない場合、探してもらわなければならないこともある。賃貸住宅の場合、家賃の精算と退去手続き。年金、保険などの資格抹消手続きと、医療保険や死亡保険に加入していた場合、それらの保険金の受取。これらの多くは、実費だけでなく、交通費や手数料がかかる。当たり前のことながら、これらのことは死んだ人はできないので、誰かにやってもらわなければならない。さらに、固定電話や携帯電話の解約、SNSやメールアドレスの停止などもある。それから、家具の処分や遺品整理のことも考えておかなければならない。

■死後の事務処理は委託が可能

ご存知の方もいらっしゃるだろうが、死後の事務処理は委託することができる。生前に、弁護士、司法書士、または行政書士と委任契約を結ぶことができるのだ。契約費用は様々だが、一般的には高い順に、弁護士>司法書士>行政書士となっているようだ。行政書士との契約でも、いくばくかのお金が必要である。人は死ぬときもお金がかかる。

■自分一人でもできる事務処理を助ける方法

独居の高齢者が急増している昨今、このような孤独死が起こらないようにする行政の取り組みや、死後の事務処理の相談を受けける窓口や、葬儀会社が増えてきた。自らの死後、残された物品や遺産の処理方法を具体的に書き残せるエンディングノートなどのいわゆる「方法書」も充実してきているので、一見をお勧めしたい。

■避けなければならないのは孤独死

一番避けたいのは、孤独死。特に、孤独死が長い間、気づかれずにいた場合は、多方面に迷惑をかけてしまう。まず、不動産は事故物件となって資産価値や賃貸価格が下がるため、被害が大きい。さらに、遺体処理後の特殊清掃に費用が掛かるだけでなく、伝染病の危険が高まる。これらの原因となる病原菌を封じ込めるために、大量の薬剤を使用する。これらの薬剤は人の健康にとっても決して良いものではない。

「立つ鳥跡を濁さず」のことわざのように、私たちがあの世へ旅立つときも後を汚さず、見苦しくしないようにしたいものだ。


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