健康長寿県に学ぶギラギラ中高年の作られ方(4)健康長寿を維持する極意 (2/2ページ)

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長年にわたる地域問題やアメリカナイズされた食生活などが影響しているとも言われ、結果として現在の凋落があるのです」(小田切氏)

 一方で、山梨県のように健康長寿を維持している県もある。その極意はいかに──。

「もちろん、食文化の影響もありますが、山梨県でいえば人と人のつながりというものが大きく影響していると思われます。社会的ネットワーク、最近ではソーシャルキャピタルなどとも言われていますね。人と人がつながっている。あるいは、組織だとか行政だとかとつながっている状態です。ここがしっかりしていると、高齢になっても生活を維持することができるし、多少の障害があっても頑張って生きていける。いわば、村社会的な風土が山梨ではまだ残っているのです」(小田切氏)

 実際、山梨県では、「恩賜財団母子愛育会」という、主として母子の健康を守っていく社会福祉法人の活動が活発だという。さらには、厚労省が推進し都市部ではなかなか機能していない「食生活改善推進制度」が広く活用され、地域で話し合い、健康に対する意識を高める活動が続けられているという。社会全体にわたり、健康に対する意識が際立っているのだ。

「健康長寿県に学ぶギラギラ中高年の作られ方(4)健康長寿を維持する極意」のページです。デイリーニュースオンラインは、小田切陽一週刊アサヒ芸能 2018年 4/12号県民性生活習慣長寿カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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