タダ同然のように飲んでいる「水」は、近い将来お金持ちだけのものになる? (2/2ページ)
生きていくうえで水を得ることは基本的な権利なのだから。
(『水がなくなる日』p.3より引用)
水不足や水質汚染の進行は、私たちの生活を脅かすものです。もし、水不足が進み、水の価値が上がってしまってそう簡単に使えなくなったら、こんなことが起こりえます。
■水不足から起こる健康被害と人権侵害まずは健康被害です。もしきれいな水を一部の富裕層に独占されてしまったら、私たち一般市民は安全ではない水を飲まざるを得ないでしょう。では、安全ではない水を飲むとどうなるのでしょうか。
中東のイエメンという国では、内戦の空爆によって浄水施設が破壊され、感染予防や治療に必要な水が確保できなくなりました。その結果、流行したのがコレラという病気です。2017年11月には85万人以上がコレラに感染し、死亡者は21700人を超えたといい、その被害は甚大です。
また、もっと身近な話をするならば、「トイレ」が使えなくなるという可能性があります。トイレでは、水を使って排泄物を流します。しかし水がなければ…? インドではトイレ不足から、健康被害のほか、野外排泄を余儀なくされたがゆえの人権侵害が問題になっており、ナレンドラ・モディ首相は2019年までに全世帯へのトイレ普及を掲げています。
では、こうした問題を乗り越えていくために、私たちは一体どうすればいいのでしょうか。
まず大事なことは、水をめぐる状況を知ること。それを知った上で、自分ができることから始めることです。水質汚染につながるようなことをできるだけしない、であったり、水が危機に瀕しているということを周囲の友達に伝えるでもいいでしょう。
私たちの行動一つ一つ、未来を作り上げていく。それを強く感じ取ることができる本書は「水の入門書」と呼べる一冊です。
(新刊JP編集部)