米陸軍が『改良版ギリーシステム(IGS)』の情報提供依頼書を発出

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米陸軍が『改良版ギリーシステム(IGS)』の情報提供依頼書を発出

Photo By: Lance Cpl. Roger L. Nelson
This photo is for illustrative purposes only.
米陸軍の「計画策定局(PEO: Program Executive Office)」が、戦闘服やキットの上から着用するスナイパー用の『改良版ギリーシステム(IGS: Improved Ghillie System)』を求める「情報提供依頼書(RFI)」を発出した。同局は新装備の試作開発とその調達を担っており、基本的情報の要求であるRFIに続いて、より具体的な仕様や性能を求めた「提案依頼書(RFP: Request For Proposal)」の作成に繋げたいとしている。
2008年に、兵士の被服や個人装備の研究開発を進める陸軍の「PdM-SCIE(Product Manager Soldier Clothing and Individual Equipment)」と「ナティック兵士研究開発技術センター(NSRDEC: Natick Soldier Research, Development and Engineering Center)」は、緊急性が高く迅速な支給の必要性(RFI: Rapid Fielding Initiative)があると判断し「難燃性ギリースーツ(FRGS)」とそのアクセサリーキット(GSAK: Ghillie Suit Accessory Kit)を開発している。

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今回の改良版ギリーシステムについて同局は、スナイパーの姿を周囲の植生に溶け込ませるため被服の上から着用でき、草木など自然素材を容易かつ確実に取り付けることができるような仕組みを探し求めている。フードや肩マント、スリーブ、オーバーシャツ、ベイル…など既製品で出回っているものと同様である必要はないものの、当然のことながら、軽量でモジュラー性を持ち、任務内容に合わせた適応性と敵に見つかり難い擬装性能の高さは必須となっている。


U.S. Army photo by Visual Information Specialist Gertrud Zach/released
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ベースキットに対する技術的要件としては、以下の項目が掲げられている。
・重量は閾値(しきいち, Threshold)で5ポンド(=約2.3キログラム)、目標値(Objective)で2ポンド(=約0.9キログラム)であること
・男女比1:49に適応するワンサイズ仕立てであること
・着脱に要する時間は2分以内であること
・MOLLEラージパックまたはMOLLE 4000パックの一番上のフラップに収納できること
・実験室環境下において4時間(閾値)/1時間(目標値)の速乾性を持つこと
・50メートル以上離れたところで移動時に90%以上の確率で聴覚識別できないこと(音が立ち難い素材を使用すること)

Photo: Military Blog Japan
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次にジュートやバーラップなどの擬装用キットに関する技術要件は以下の通り。
・麻織物(バーラップ)よりも燃焼速度が遅いこと。使用する繊維の特性または局所的にスプレーを塗布することで達成しても構わない。着火源が除去された際には自己消火できることが望ましい
・訓練された観測手によって、閾値で200メートル、目標値で50メートルでの視覚検出をクリアすること
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