大谷翔平の打撃を劇的に変えた「13ミリの差」 (2/2ページ)

週刊実話


 「メジャーのスタンダードサイズは34インチ(約86センチ)です。33インチと1/2を使用している選手もいないわけではない。33インチに関してはディープな支持層というか、コアな愛用者が多いようです」(前出・特派記者)

 33.5インチ。大谷がこの約13ミリ短くしたバットを使いこなせるようになったのは、オープン戦終了後なのだ。
 わずか13ミリ…。バットの芯の箇所がそれだけ手元にくれば、自身は仕留めたつもりでいても、飛距離が出ないが、すり足打法が体に馴染むにつれ、13ミリほど手元にきた芯の箇所でも、ジャストミートできるようになったのだ。
 「大谷がバットを短くしたのは正解です。短くなった分、メジャー独特の小さく変化するボールにもうまく合わせられるようになり、ストレートがきたと思ってバットを出し、途中からカットボールだと分かると、バットのヘッドをわずかに下げ、対応しています」(前出・日本ハム関係者)

 グラウンド外の大谷だが、エンゼルス首脳陣に怒鳴られたこともあった。大谷は月約4700ドル(約39万円)のマンションに住んでいる。メジャーリーグの新労使協定により、25歳以下の外国人選手はマイナー契約しか交わせないと決まったから質素な暮らしをしているのだが、エンゼルスの本拠地球場とは、クルマで10分ほどしか離れていない。
 「自転車を買って、それで通いたいと球団に相談したんです。球団スタッフがクルマで送り迎えしていたので、何か不満があったのかと思い、詳しく聞き直したら、『景色がキレイだから』『気持ちよさそう』と言うんです。『パニックになるからやめろ!』と怒鳴られていました」(エ軍関係者)
 全米野球ファンの注目の的という自覚がないのだろう。そういう無垢なところも好感が持たれている。

 また、食生活だが、今は球団が雇った栄養士の世話になっている。その栄養士が1週間分の朝飯と夜食を作り、それを1食分ずつタッパーに入れてもらい、冷凍保存しているそうだ。エスニック系のスープ、パスタ、豚肉多めの野菜炒めなどがお気に入りとのことだが、毎朝、電子レンジでチンして“1人メシ”…。前出の日本ハム関係者によれば、近く、母親も渡米する予定だという。
 「昨年1月、大谷は元DeNAの三浦大輔氏とテレビ番組で対談しました。当時、22歳。三浦氏が『オレは22歳で結婚した』と話すと、物凄く驚いていました。大谷はまだ子ども」(同)

 フォークボール系の変化球・スプリットも、メジャーリーグの使用球に馴染むにつれ、鋭さを増してきた。米ファンの関心は「この快進撃はどこまで続くか?」に移っている。13ミリの誤差を修正した今、一気に調子を落とすことはなさそうだ。「何年ぶりの快挙」ではなく、大谷流で新たな歴史を切り開いてほしいものだ。
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