平安時代の雑学【4】平安貴族のディナーで味の善し悪し言うのはタブー? (3/3ページ)

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この『めぐり』は塩・酢・酒・醤(ひしお、味噌のような物)で、素焼きや蒸しただけの料理を食するための必需品です。

どうしてこうも素っ気ない料理なの?と思われる方も多いことでしょう。それも先述したように、食べることを卑しむ風潮とは無縁ではないようです。現代では宴会に限らず、料理を褒める時には美味しさを賞賛しますが、当時は味の良し悪しを云々するのはタブーとされていました。

体が資本=ガッツリ美味しく食べるのを大事にした武士や庶民と違い、朝廷の儀式と政治に携わる貴族の仕事は肉体労働ではありませんでした。そうした環境が、見た目は豪勢で優雅であっても、味や栄養には乏しいメニューを生んだのかもしれません。

デザートは別腹?平安の宴会ではスイーツも大流行

途中から批判点ばかりを述べてしまったようですが、平安貴族の宴会にも特筆すべき魅力がありました。それは、デザートが豊富だったことで、料理とは真逆に甘味は食べても美味しいものが多かったようです。

デザートは現代の和菓子とは異なり、柑橘や栗などの木菓子(きがし、果物)が主でした。他にも、中国風の揚げ菓子・唐菓子(からくだもの)、山芋をアマズラと言う甘味料で煮込んだ芋粥などがあります。この芋粥は、『今昔物語』の説話にも登場しており、それは芥川龍之介によって短編小説の題材にもなっています。

いかがでしょうか?平安貴族の宴は一見すれば華やかなものですが、その裏には格式ばったしきたりがあったり、威勢を誇るための悩みもありました。一方で保存技術が未発達であっても工夫し、かつ宴を締めくくるデザートを凝ったモノにしたりと、現代にも受け継がれている食文化の萌芽も見られます。これら平安時代の宴会料理は、現代人の口にも会うように再現されているものもあります。興味のある方は実食してみるのも楽しい……かもしれませんよ。

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