強制わいせつ容疑で書類送検された山口達也が起訴猶予処分になったことを受け、TOKIOのメンバーが本日午後２時から記者会見を開いた。会見には160名の記者や40台のムービーカメラが待ち受けるなか、約１時間半に及んだ会見を『ミヤネ屋』（日本テレビ系列）が生中継で取り上げた。

　記者会見には、冒頭にTOKIOのリーダー・城島茂が山口の不祥事を詫び、被害者、ファン、スポンサーに対し「心より深くお詫び申し上げます。申し訳ございません」と謝罪すると、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也のメンバー全員が憔悴しきった様子のなか深く頭を下げた。

　続いてメンバー一人一人が被害者、被害者家族、関係者各位へ謝罪の言葉を口にし、記者からの質疑応答が開始。主に以下のことが、リーダーの城島を中心に語られた。「先月30日に５人で集まった際、山口が他のメンバーたちに土下座で謝罪をした」「その場で山口はメンバーにTOKIO、そしてジャニーズ事務所への辞表を出したが、現在、リーダーの城島が辞表を預かっており処遇はまだ決まっていない」、「音楽活動は一旦停止する」などが、本日の会見で明らかにされた。

　記者会見では、TOKIOのメンバーたちから被害者や被害者家族へのお詫びと、山口に対してメンバーたちから厳しい声が相次ぐ一方で、長年、一緒にやってきた山口への複雑な思いも語られる中、松岡昌宏からは辛辣なコメントが数々飛び出した。

　山口が先日の謝罪会見で口にして批判を浴びたTOKIOへの復帰をほのめかす発言について松岡は「自分に席があるなら、そこに帰りたいという発言を目にした時に、山口の彼の甘ったれた意見はどこに生まれるのかと正直おもいました」「TOKIOに帰る場所がある。もしそういう気持ちが少しでもあるなら、その甘えの根源が僕らTOKIOだったとしたら、自分の意見ですけど、そんなTOKIOは１日でもなくした方がいいと思います」と、解散もやむなしと思っていたことを告白。

また、30日にメンバー全員で会った際に「山口は、自分がいるとTOKIOに迷惑をかけるからやめたい、やめさせてくれと言いました。本来、『そうだね』と言わないといけないんでしょうけど、30年間一緒にいた男のそういう姿を見たもんですから。僕らが言う前に、彼は辞表を用意していたことで、自分の思っていたことが彼にはちゃんと伝わっているんだなと思いました」と、山口の猛省を受け入れたことも明らかにした。

　今回の酒で起こした事件について山口にかけた言葉として松岡は「正直、あなたは病気ですと。自分の置かれている立場と今後のことをちゃんと向き合ってくれと」「どれくらい時間がかかるか分からないけど、まず自分と向き合ってくれ。話しはきっとそれからで。彼の謹慎活動は、それが全て終わってから始まることだと思っているので。まずはそれをきちんとしろと。そうじゃないと申し訳ないですけど僕らは受け入れられない」と、今後の復帰の可能性は山口本人次第ということをほのめかした。

　メンバーの中で一番きついコメントをする松岡に、記者が「メンバー間で具体的に『解散』ということばを口にしたか？」と問われると「そういう甘えの根源になるグループだったらなくす方がいいという形で言いました。何かつまらないオブラートに包んだ記憶があります。解散と言えばよかったんでしょうけど、言えない自分もいたのも確かです」と心情を吐露した。

　事件発覚後、この１週間について聞かれると「この１週間、被害に遭われた方と、親御さんは一体どういう気持ちだったんだろうと思いました。自分だったらどうするんだろうと。絶対許さないと思います」と、目に涙を浮かべながら声を震わせた。

　記者会見を受けて、番組MCの宮根誠司は「25周年に向かって、皆さんで曲を作り詞を書き書き、それで出来ないというのはファンの皆さん、TOKIOのメンバーは本当に苦しいと思いますが…」「（TOKIOのメンバーが）憔悴しきっている中、山口さんは、どういうふうにこの会見をご覧になっているのか」と山口に苦言を呈す一方、「（今回の緊急会見は）メンバーの皆さんは混乱されているというのが正直なところだと思います」とTOKIOのメンバーには同情を示した。

　深刻そうな顔だけ目立ったリーダー城島に対し、言葉を飾らずにストレートにコメントした松岡。ソーシャルメディア上でも称賛の嵐で、今回の会見ではいちばん株をあげたと言えるだろう。