ネス湖の怪獣「ネッシー」にロマンを求めて。科学者らがネス湖に存在するDNA調査を開始予定(ニュージーランド研究)
イギリス、スコットランドのネス湖に存在するとされる伝説のUMA、ネッシー。古くから目撃例があり、1934年、外科医のロバート・ケネス・ウィルソンがネス湖で撮影に成功したというネッシーの写真は大々的に報じられ、20世紀最大級のミステリーとして語られてきた。
だがその写真がねつ造であることが発覚し、一旦熱は冷めたかのように見えたが、その後も目撃情報が何度が報じられ、ネッシーの存在をどうしても信じたいビリーバーたちは数多く存在する。
彼らは有名な写真はねつ造だったかもしれないが、ネッシーが否定されたことにはならないと考えているのだ。
そんな中、科学者らがネッシーのDNA調査を行うことを発表した。
・未知なる生物の遺伝子コード発見に期待
計画の中心人物であるニュージーランド・オタゴ大学のニール・ゲンメル教授は、自身はネッシーを信じていないと公言しながらも、この調査に意欲的だ。
もしかしたら他の生物の遺伝子コードが見つかもしれないからだ。同教授は、ネッシー伝説を説明する「生物学的な説明」が発見されるかもしれないと語る。
・ネス湖で様々な生物の皮膚や鱗を採取し徹底調査
調査チームは6月に2週間に渡り、皮膚と鱗の標本を収集する予定だ。プロジェクトの評価はスコットランド、ハイランズ・アンド・アイランズ大学によって行われる。
ネス湖で回収された標本はニュージーランド、オーストラリア、デンマーク、フランスにある研究所に送られ、遺伝子データベースと照会されながら解析される。
「新しい発見があることは疑いようがありません。それは驚きの発見でしょう」とゲンメル教授は話す。
「ネッシーに関する証拠発見の期待が本プロジェクトの目玉ではありますが、英国最大の淡水湖であるネス湖の生物に関して膨大な知見を得られるはずです」

・発見されたDNA配列を国際的データベースで照合
調査からは植物や魚などの様々なDNA配列が発見されると期待されている。こうしたDNA情報を国際的なデータベースと比較することで、その種を特定することができる。
ゲンメル教授によれば、ジュラ紀の爬虫類がネス湖に生息していた可能性もあるという。
「ネス湖で爬虫類のDNA配列が発見されれば、それはサプライズであり、とても興味深いものになります」

ネッシーはスコットランドに伝わる最古かつ最も長く伝えられている伝説だ。これまで本やテレビの題材として何度も取り上げられ、ネス湖は観光の名所にもなっている。
伝説は1500年前にまで遡る。565年にアイルランドの宣教者だった聖コルンバがネス川で怪物に遭遇したというのが発端だ。しかし現代版ネッシー伝説は、1930年代の目撃証言が始まりである。
・20世紀ネッシー騒動の発端
ネッシーの目撃例が飛躍的に増えたのは1933年以降だ。1933年5月、地元紙フォート・オーガスタスによって、湖畔でホテルを経営するマッケイ夫人がネッシーを目撃したと報じられた。記事によると、その生き物はクジラのような姿で、ネス湖の水は「滝のように流れ、渦巻いていた」という。
当時の編集者はその生物を「怪物(モンスター)」と形容した。現代のネッシー伝説の始まりである。
1934年、世界的に有名となった「外科医の写真」がデイリー・メール誌に掲載され世間を沸かせたが、1993年、その写真は、おもちゃの潜水艦にネッシーの首の模型を付けた物を撮影したものであることが明かされた。

References:nzherald/ written by hiroching / edited by parumo